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まだまだ少ない日本の女性閣僚…欧米並みの活躍に期待

読売新聞 / 2024年7月17日 17時30分

初の女性閣僚となった中山マサ厚相の就任祝賀会

 1960年7月19日、中山マサ衆院議員が池田内閣の厚生大臣に就任し、初の女性閣僚が誕生しました。それから64年、女性閣僚はまだまだ少ないです。読売新聞朝刊の投書欄「気流」には、女性閣僚に関する投書が数多く寄せられてきました。記者の心に刺さった投書を紹介する「ササる投書」、今回のテーマは「女性閣僚」です。(※投稿者の年齢や職業などは掲載当時。紙面では実名で掲載)

なぜ登用しないのか、あまりに不平等

 新内閣が発足した。目を引くのは、船田元、中村喜四郎、丹羽雄哉氏ら若手を起用したことと、紅一点の森山真弓氏の再入閣である。

 森山氏は「次代を担う子供たちの教育に力を注ぎたい」と抱負を述べられたが、女性ならではの細やかな神経、気配りで、責務を全うして欲しいと思う。

 ところで、組閣の度に思うのは、我が国ではなぜもっと多くの女性を登用しないのか、ということだ。これまでを振り返ってみても、戦後の女性大臣の誕生はまだ十指にも満たないのである。男女雇用機会均等法が施行されて6年が経過し、また、今年4月には育児休業法も施行されて女性の社会進出が目覚ましいというのに、これではあまりに不平等である。

 折しもアメリカでは、来年1月発足するクリントン政権の閣僚人事第2弾が発表されたが、4人のうち、なんと女性が3人であった。しかも議員ではなく、その道のオーソリティー(権威)なのである。(55歳・主婦=茨城県、1992年12月15日掲載)

英仏に比べると…日本も女性が政界進出を

 5月に英国で発足したブレア首相率いる労働党内閣に、5人の女性閣僚が誕生。さらに、今月発足したフランスのジョスパン内閣でも、8人の女性が閣僚に登用され、首相に次ぐナンバー2、3のポストにいずれも女性が就いた。この2人の起用は、女性だからというよりも、閣僚経験者で実力を買われてのものだったという。

 これに対して、女性の入閣者数が最も多かったのは細川内閣の3人、という日本。橋本首相は「(日本で)閣僚に起用できる層はどうかというと薄い」と語ったというが、私自身、女性の一人として残念には思うものの、「日本では無理だろうなぁ」というのが正直なところである。

 市川房枝記念会が昨年、世界各国の下院(衆院)を対象に行った調査によると、日本の場合、女性議員の比率は4・6%で先進国中最下位だったという。

 とはいえ、目を地方に転じると、習志野市議会で女性の正副議長が誕生したり、鹿児島県で女性議員を増やす支援団体が結成されるなど地方レベルでは新しい動きが起きている。

 また、日本社会が大きな曲がり角に差し掛かる中で、女性ならではの視点や発想が政治の活性化につながると見る向きもある。それだけに、ムード先行でなく、こうした地方での地道な実績が中央に波及し、女性の政界進出が進むことを期待したい。(50歳・保母=千葉県、1997年6月19日掲載)

女性の社会進出推進、まず内閣閣から取り組み

 第4次安倍改造内閣が発足しました。顔ぶれについてはいろいろな意見がありますが、私は、女性閣僚が片山地方創生相の1人だけだったことにがっかりしました。

 これまで日本は、国際社会でも女性の社会進出が遅れていると批判されてきました。そのような状況の中で、安倍首相が女性の活躍推進を掲げて随分と時間がたちました。内閣が率先して女性の活躍に向けて行動しなければならないのに、女性閣僚が減ってしまい、残念でなりません。

 女性が積極的に仕事をできる社会づくりに向けて、まずは、内閣が取り組みを進めてほしいです。(70歳・自営業=東京都、2018年10月4日掲載)

担当記者から

 女性閣僚が少ないという投書が目立ちました。しかし、第2次岸田再改造内閣では過去最多タイの5人が登用されています。小池百合子東京都知事のような力を持った女性の政治家も増えています。閣僚にとどまらず女性の内閣総理大臣が活躍する日は意外と近いかもしれません。(田渕)

 「ササる投書」を随時掲載します。次回もお楽しみに!

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