日本ＰＴＡ全国協議会の元参与、背任容疑で逮捕…工事代金を水増し１２００万円の損害を与える

東京都港区の日Ｐ事務局ビル（６日）

　全国のＰＴＡでつくる公益社団法人「日本ＰＴＡ全国協議会（日Ｐ）」が発注した工事の代金を水増しし、約１２００万円の損害を与えたとして、埼玉県警は１７日、日Ｐの元参与・青羽章仁容疑者（５４）を背任容疑で再逮捕した。青羽容疑者は、会長を務めていたさいたま市ＰＴＡ協議会の運営費約５００万円を横領したとして、先月２６日に業務上横領容疑で逮捕されていた。

　発表によると、青羽容疑者は参与として日Ｐ事務局（東京都）を事実上統括していた２０２２年８月１０日～２３年１月２０日、事務局ビルの外装改修工事で水増しした代金を日Ｐに支払わせ、約１２００万円の損害を与えた疑い。県警は認否を明らかにしていない。

　捜査関係者らによると、青羽容疑者は２２年度の参与を務めていた。水増し分は、工事を請け負ったさいたま市の工務店から青羽容疑者の関連会社の口座に振り込まれていたといい、県警は工務店関係者からも任意で事情を聞いている。

　日Ｐは、都道府県や政令市のＰＴＡ協議会で構成する全国組織で、政府や関係機関に現場の要望を伝える役割を担っている。