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浅田真央と荒川静香が語る五輪とお互いのこと<中>…今夏、十数年ぶりの共演へ「いつか一緒に滑りたいと」

読売新聞 / 2024年7月17日 17時50分

バンクーバー五輪の女子ショートプログラム(SP)で演技する浅田真央さん(2010年2月撮影)

 フィギュアスケート女子で、2006年トリノ五輪金メダリストの荒川静香さん(42)と、10年バンクーバー五輪で銀メダルを獲得した浅田真央さん(33)が、東京都内で対談した。記憶に残る演技で冬の五輪を彩った女王たちがこれまでの道のりを振り返り、パリ五輪に臨む選手たちや次世代のスケーターへエールを送った。

――浅田さんにとって五輪とは。

浅田 もちろん人生で忘れられない試合。自分の目指す金メダルは結果として獲得できなかったけど、いろんなことを経験してきたから今の自分がある。五輪のすべての経験が、自分を作ってくれたと思います。

荒川 バンクーバーのショート(注〈1〉)とソチのフリーって、満足いく出来じゃなかった?

浅田 満足いく出来でした。

荒川 私は、長野でもトリノでも、満足いく演技は一つもない。金メダルという結果で、みんなに「良かった」と言われるけれど、満足度は違う。五輪で満足のいく演技ができたって素晴らしいことだと思う。

――この夏、アイスショー「フレンズオンアイス」で共演する。(注〈2〉)

荒川 いつか一緒に滑りたいと思っていたんだけど、私もそろそろ滑らなくなるかもと思って、お誘いした。

浅田 すごくうれしかった。共演は十数年ぶりかな。26歳で現役を引退してから、ずっと座長としてショーをやっていた。国内で他のショーに出るのは初めて。奇跡的なタイミングでした。

荒川 スケートに対してストイックなイメージだけど、引退してスケートとの関わり方は変わった?

浅田 選手の時はルールに沿って限られた時間で滑らないといけない。今は滑りたいものを、やりたい人と自由に滑れる。スケートの世界が広がったと思う。

荒川 この間、一緒に練習してパフォーマンスを久しぶりに見たけれど、表現力に感動した。すごく引き込まれる。リンクでは大人っぽくて、びっくりしちゃう。

浅田 「フレンズオンアイス」は今回で18回目。毎年継続するのは大変なこと。私もスペシャルな空間を心から楽しみたい。

荒川 みんなで作り上げるショーを、楽しんでほしい。

浅田 初めて一緒に試合に出た15歳の頃を思い出しながら、成長したからこそできる表現をお届けしたい。あれからいろんな経験をして成長して、また一緒に滑れる。奇跡のような時間をかみしめて楽しみたい。

荒川 私は今の年齢でできる最善の演技の中の一つになれたらいいな。

浅田 スケートって技術はもちろん、滑る人の経験や人生全てが表れる。年を重ねると、味が出てくるから、それも楽しみ。

荒川 真央ちゃんの滑りには、スケートへの愛が表れている。

――ショーでは「キッズスケーター」も参加する。

荒川 子どもたちが「いつか滑りたい」と憧れる場所を次の世代に残したい。それがアイスショーを続けてきた原動力の一つ。見るだけじゃなくて憧れの場で滑ることで、将来へのきっかけになるとうれしい。

※【浅田真央と荒川静香が語る五輪とお互いのこと<下>…もしスケートじゃなかったら「体操選手になりたかった」!?】に続く

注〈1〉 金妍児(キム・ヨナ)(韓国)との対決で注目された10年バンクーバー五輪は、女子では五輪のSPで初めてトリプルアクセルに成功し、2位発進した。フリーでも2度のトリプルアクセルを決め、銀メダルに輝いた。

注〈2〉 「フレンズオンアイス2024」は8月30日から3日間、横浜市のコーセー新横浜スケートセンターで行われる。詳細は公式サイトへ。

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