ウクライナ侵略開始後、動員や弾圧避けるためロシアから６５万人流出か…露独立系メディア集計

モスクワのクレムリン

　ロシア独立系メディア「ベル」は１６日、ロシアのウクライナ侵略開始後、少なくとも６５万人のロシア人が出国したまま帰国していないとする集計結果を報じた。動員や当局の弾圧を避けるためとみられ、ロシアではＩＴ産業などの人材不足が指摘されている。

　世界約７０か国の移民当局の公開データなどを集計し、分析した。出国先の上位はアルメニア（約１１万人）、カザフスタン（約８万人）、ジョージア（約７万４０００人）など旧ソ連構成国が続いた。ユダヤ系ロシア人が多いイスラエル（約８万人）や米国（約４万８０００人）、ドイツ（約３万６０００人）なども上位に入った。

　ロシア人が多く住むとみられるタイなど一部の国からは回答がなかったという。ベルは今回の国外流出について、１９９１年のソ連崩壊後、１６０万人が国外に去った９２～２００４年に次ぐ規模だとしている。