1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

生成AI、「検索連動型」で著作権侵害の恐れ…日本新聞協会が声明

読売新聞 / 2024年7月17日 23時32分

 米IT大手「グーグル」などが提供する生成AI(人工知能)サービスについて、日本新聞協会は17日、無断利用した記事に類似した回答表示が多く、著作権侵害の可能性が高いとする声明を公表した。その上で、事業者に対し許諾を得るよう求めるとともに、権利者の保護が不十分だとして、政府に著作権法改正などの法整備を急ぐよう促した。

 協会が問題としているのは、ウェブ上の検索で生成AIが回答する「検索連動型」のサービス。検索サイトに入力したキーワードに沿って、生成AIが文章で回答を表示する。米グーグルの「SGE」や、米マイクロソフトの「Microsoft Copilot」などがすでに一般利用されている。

 協会によると、同サービスで検索したところ、報道機関などが配信した複数の記事を不適切に転用・加工したと疑われる事例が確認された。著作権法は、検索結果に付随する形で、コンテンツの一部を抜粋して表示することを「軽微な利用」として認めているが、これにとどまらない長文の回答が生成され、著作権侵害に該当する事例が多いとした。

 こうした回答が量産されることで、利用者が生成AIの回答表示で満足し、参照元のウェブサイトを訪れない「ゼロクリックサーチ」が増えると主張。報道コンテンツの「ただ乗り」を放置すれば、民主主義の基盤や国民の文化に不利益をもたらすとして、時代に見合った法整備を訴えた。

 さらに、生成AIの回答は、参照元の記事を組み合わせるなどして、事実とは異なる内容が表示されると指摘。利用者に誤情報をもたらし、社会に不利益が及ぶとして、サービス提供者に責任ある対応を求めた。

 グーグルは17日、「SGEは著作権法を含む適用法令を順守している」とコメント。マイクロソフトも「著作権法を含む日本の法令を順守して製品やサービスを提供している」としている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください