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男性にかみつく失敗の後、3歳の警察犬を「再出発」させた和歌山県警…不明男性見つけるお手柄

読売新聞 / 2024年7月18日 12時54分

 和歌山県警が飼育、管理する直轄警察犬のイーロ号が“事故”を起こした後、手柄を立てた。まだ3歳で失敗はつきものだが、県警は再発防止策を取り、再出発させた。鑑識課の金岡敬介次席は「イーロがもっと県民の役に立てるよう、訓練などで成長を促していく」と話している。(佐武建哉、遠藤花乃)

 イーロはオスのシェパード。少し落ち着きがないが、においをかぐ能力が高い。県警2頭目の直轄警察犬として昨年7月に働き始め、行方不明者の捜索などに当たってきた。

 ところが、今年1月31日、“事故”が発生した。和歌山西署で行われた会合で訓練を披露した後、記念写真を撮ろうと近づいた60歳代男性の手にイーロはかみついてしまった。県警は男性に謝罪し、治療費など約3万円を支払い、示談した。

 県警はイーロの運用を停止したうえで再教育した。警察犬の管理に詳しい「警察庁指定広域技能指導官」がいる兵庫県警に連れて行き、指導を受けたほか、和歌山の訓練士のもとで約1か月間、基礎を学び直させた。ほかに、担当係の人員を増やし、イーロが不特定多数の人と接触する可能性のある場所に行く時は口輪を装着させることも決めた。

 4月下旬に再始動させたところ、イーロは6月18日夜にさっそく、復活の足がかりをつかんだ。

 イーロと指導担当の 庵野 いおの勝信巡査部長(45)は、海南署からの要請で行方不明となった50歳代の男性を捜索。男性の枕のにおいをもとに足跡をたどり、約15分で海南市の住宅街で座り込む男性を見つけた。男性にけがはなく、無事に家族のもとに帰したという。

 同署は6月下旬、イーロと庵野巡査部長を表彰した。イーロには副賞のジャーキーも贈られた。

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