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「臨界」の発生条件を調べる装置「STACY」の改造終了…デブリ取り出しに必要なデータ収集へ

読売新聞 / 2024年7月18日 19時25分

報道陣に公開された臨界実験装置「STACY」(18日、茨城県東海村で)=林尭志撮影

 日本原子力研究開発機構(JAEA、茨城県東海村)は、核分裂反応が連鎖する「臨界」状態の発生条件を調べる装置「STACY(ステーシー)」の改造工事を終え、18日、報道陣に公開した。8月から約14年ぶりに運転を再開する予定で、東京電力福島第一原子力発電所事故で発生した核燃料(デブリ)を安全に取り出す際に必要なデータ収集を始める。

 同原発1~3号機にはデブリが計約880トン残っているとされる。取り出し時に核燃料の位置関係が変わると臨界状態に達し、大量の放射線が出る恐れもある。

 そうした事態を防ぐため、JAEAは実際のデブリの組成を想定した「模擬デブリ」を使って臨界状態に至る条件を調査。さらに、取り出したデブリの安全な保管方法を検討するための基礎データも収集する。東電は早ければ8月にも試験的に取り出す予定だ。

 ステーシーは、1999年に核燃料加工会社ジェー・シー・オー(東海村)で起きた臨界事故で原因究明や事故収束に活用された実績がある。JAEAの担当者は「安全かつ確実にデブリの取り出しが行われるよう、必要なデータ収集に努めたい」と述べた。

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