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応急手当て手話で学んで…聴覚障害者に「普及員」資格の講習、消防署が実施

読売新聞 / 2024年7月20日 8時58分

手話通訳を介して心肺蘇生法の説明を受ける木下さん夫婦(右の2人、香芝市で)

 聴覚障害がある奈良県香芝市の夫婦が、香芝消防署で「応急手当普及員」の講習を受けた。手話通訳を介して、医学的な基礎知識や心肺蘇生法、自動体外式除細動器(AED)の使い方などを学んだ。同署の聴覚障害者への講習実施は初めて。

 木下和人さん(69)と江美子さん(69)。和人さんは以前住んでいた大阪府内で、心肺蘇生法などを習得した「市民救命士」の資格を得ていた。だが、県内ではこれまで、聴覚障害に対応した講習がなかったという。

 応急手当普及員は講習や試験を経て消防本部が認定する。資格があると、救命講習を開催できる。企業や自主防災組織内で取得し、従業員やメンバーを指導することが想定されている。

 和人さんは「普及員になれば聴覚障害がある人への救命講習も容易になるのでは」と考え、受講を希望。メンバーになっている自主防災組織「チーム防災」の川井明美代表(67)らが交渉し、実現した。

 和人さんは「人の役に立つ知識を身につけられて楽しい」、江美子さんは「消防などに、手話ができる人が少ない。不安の種を減らすために少しでも覚えてもらえれば」としている。

 同署の山倉好啓・救急課長は「今は障害がある方に十分に対応できていないのが実情。今後は徐々にでも、対応策を模索していきたい」と話した。

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