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ゾウにとっても暑いぞう…井戸水で水浴び回数増やす・ペンギンにはミスト、動物にも暑さ対策

読売新聞 / 2024年7月22日 14時29分

水浴びするアジアゾウのダンボ(日本平動物園提供)

 名古屋地方気象台は18日、静岡県内を含む東海地方が梅雨明けしたとみられると発表した。今年は梅雨の期間から猛暑日が続くなど厳しい暑さとなっている。そんな中、各地の動物園や水族館は冷たい地下水やクーラーを活用し、動物たちを熱中症から守る対策を強化している。(遠藤美奈)

■日本平動物園「屋外と屋内選べるように」

 「南アジアや東南アジアの森林地帯に生息するアジアゾウにとっても、今年の暑さは厳しい」。静岡市駿河区にある日本平動物園の担当者はそう話す。

 同園では6月中旬から、水道水より冷たい井戸水を使った水浴びの回数を増やしたほか、飼育スペースに常に水を出しておくようにした。水浴びは本来、寄生虫予防や汚れを落とすのが目的だが、今年は脱水症状や熱中症の予防になるため、積極的に取り入れている。

 約140種の動物を飼育する同園では、動物に合った暑さ対策を講じている。ホッキョクグマの屋内展示スペースは空調を23度に設定し、プールのある屋外とクーラーの利いた屋内の行き来を自由にさせている。暑さに弱いヒゲワシは屋外展示を取りやめた。広報担当の野田邦洋さんは「動物たちが屋外と屋内のどちらで過ごすか選べるよう展示を工夫している」と話す。

■深海魚展示室は空調20度

 イルカやペンギン、魚など約300種、約3000点を展示する伊豆・三津シーパラダイス(沼津市)では、水槽の水温が上がらないよう水を循環させながらクーラーで冷やす。

 同館によると、例えば深海魚の水槽の水温は10度に設定している。気温差で結露が起きないよう、展示スペースの空調を20度に抑えているほか、空調の風を水槽に当てるようにしている。

 屋外にあるフンボルトペンギンの展示スペースにはミストの装置を設置した。同館の土屋考司飼育長は「動物の様子に変化がないか目を配りながら、体調管理を行っていく」と話した。

■ペットも要注意

 ペットとして身近な犬も、熱中症が心配される。島田市の「渡辺動物病院」の獣医師川北叶子さんは「飼い主が気にかけてあげることが大切だ」と警鐘を鳴らす。川北さんによると、犬は地面に近い場所を歩くため、反射した熱が直接体に伝わりやすく、熱中症にかかりやすい。

 熱中症を防ぐには▽エアコンを26~28度に設定▽水やウェットフードなどで水分を補給▽暑さが厳しい日には散歩を控える――が対策になるという。

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