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三つ子の背番号「9」が躍動…長男は科学技術、次男キリスト、三男日立工

読売新聞 / 2024年7月19日 5時0分

科学技術の主将としてチームを引っ張った草一郎

◆茨城県大会

成長支えた両親応援 

 今大会では「三つ子」の選手が白球を追った。長男で科学技術の小又草一郎(3年)、次男でキリストの凜多郎(3年)、三男で日立工の潔士郎(3年)。3人とも背番号は「9」。別々のチームの主力として試合に出場し、全員が安打を放った。18日には両親を含めてひたちなか市民球場に勢ぞろい。母の綾子さん(56)は「3人ともこんなに丈夫に育ってくれて奇跡のようです」と語る。(伊能新之介)

■いつも一緒

 2007年3月2日、綾子さんは3人を帝王切開で出産した。生まれた時間は1分差。3人は幼少期からどこでも一緒。綾子さんは「いつも、私の後ろをカルガモのようについてきた」と懐かしむ。小学生の時、3人は父・逸生さん(56)に連れられて地元の硬式野球チームに入った。自宅にはティー打撃ができるケージを作り、毎晩のように 切磋琢磨 せっさたくましてきた。

 高校は別々の学校を選んだ。寮生活の草一郎を除いて綾子さんは3年間、弁当を作り続け、泥だらけのユニホームを洗った。迎えた最後の夏。3人は同じ背番号を勝ち取った。綾子さんは3種類の試合用ユニホームに間違えないよう、丁寧に縫い付けて「これで最後か……」と感極まった。

■3人が同じ球場に

 この日、ひたちなか市民球場ではキリストと科学技術の3回戦が行われた。7日の初戦で敗れたが、2安打を放った日立工の主将・潔士郎もボールボーイとして大会運営に関わり、高校生活で初めて3人が同じ球場に集まった。1試合目と2試合目で、帽子とシャツを着替えて声援を送った綾子さんは「野球を通じて色々な人と出会い、私も一緒に成長できた」と目を細めた。

 キリストの6番を打った凜多郎は二回、四球で出塁し先制の本塁を踏むと、安打や犠打などでチームの勝利に貢献した。試合後、「(潔士郎の)『託す』という言葉で頑張れた。どんな形でも勝ち進む」と意気込んだ。科学技術の主将・草一郎は1番打者として三回に今大会初安打でチャンスを広げた。チームは敗れたが、「凜多郎には甲子園まで行ってほしい」と16強に勝ち残った次男にエールを送った。

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