外貨建て一時払い保険の不適切販売、生保協会が改善状況を把握へ…永島新会長インタビュー

生命保険協会の会長に就任した永島英器氏（１０日、東京都千代田区で）＝橋爪新拓撮影

　１９日付で生命保険協会の会長に就任した永島英器氏（明治安田生命保険社長）が、読売新聞の取材に応じた。販売方法が問題となった外貨建て一時払い保険について、改善に向けた加盟社の取り組み状況を把握するため、アンケート調査を実施する方針を明らかにした。

　永島氏は「各社がしっかり指導しているかをアンケートを通じて共有し、協会としてフォローアップ（事後点検）していく」と述べた。

　外貨建て一時払い保険の販売を巡っては、短期間での解約と乗り換え販売が多発し、金融庁が問題視した。運用成績が当初目標に達すると、利益を確定させるために自動的に円建ての運用に切り替わる商品が多い。この際、費用がかかるのに解約を促し、その後、同じ商品を購入させて手数料を再び受け取る事例が多数確認された。

　生保協会では５月、再発防止に向けて指針を改定し、顧客への説明を丁寧に行うことなどを盛り込んだ。永島氏は、「（アンケート結果なども踏まえ）問題のある商品設計や売り方に関する規約が明らかになれば、見直していくことが必要だ」と語った。