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北日本の猛暑は「海洋熱波」が影響か…黒潮からの流れが三陸沖まで北上と、気象庁らの研究チーム

読売新聞 / 2024年7月19日 19時25分

昨夏、北日本近海で発生した「海洋熱波」について説明する東京大の中村尚教授(19日、東京都港区で)

 気象庁や東京大などのチームは19日、北日本が昨夏、統計開始以降で最も暑かったのは、近海の海面水温が平年と比べて極端に高まった状態が続く「海洋熱波」が影響した可能性が高いとする研究成果を発表した。海洋熱波は継続しているとみられ、今夏も北日本の気温を高くする恐れがあるという。

 チームによると、三陸沖から北海道南東沖にかけた海域では昨春以降、暖流の黒潮から続く黒潮続流が、三陸沖まで北上する異例の状態にあり、海洋熱波の要因となっている。海洋熱波によって大気が加熱されるほか、低い空の雲や霧が発生しにくくなることで、日射が増えて気温を上昇させている。

 北日本の昨年6~8月の平均気温は平年より3度高く、1946年の統計開始以降で最も暑い夏となった。これは海面水温が平年より4度ほど高い海洋熱波の影響が大きかった。

 チームの中村尚・東京大教授(気候力学)は「近海の海面水温の変動が、気温に影響するかは不明な点が多かったが、これだけ明確に海面水温が上昇すれば、猛暑に影響したことはほぼ間違いない」と指摘。「黒潮続流が北上する理由はわかっておらず、解明に努めていきたい」と話している。

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