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「芯を捉えないと打球が飛ばない」…高校野球新潟県大会で得点・安打数が減少、低反発バット導入で

読売新聞 / 2024年7月20日 7時23分

新基準のバットで本塁打を放った日本文理・宇野(18日、新発田市の五十公野公園野球場で)

 第106回全国高校野球選手権新潟県大会は20日から準々決勝が始まる。今大会は、新基準の低反発バットが夏の大会で初めて導入された。読売新聞が昨年の試合結果と比較したところ、平均得点数や安打数、長打数がいずれも減少している。甲子園出場経験がある指導者は「準々決勝からは一つのミスが試合に影響する可能性がある」と指摘する。

 昨年と今年の4回戦までの全試合が終了した時点での総得点数と安打数、本塁打の数を比較した。安打数は、昨年が60試合で1036本だったのに対し、今年は59試合で889本にとどまっている。本塁打もここまで9本と、昨年の15本から6本減少した。

 得点も減少している。昨年は631得点が記録された一方、今年は、計575得点だった。1試合平均の得点数は、昨年が10・51点だったのに対し、今年は9・74点と0・77点減少した。

 安打数などが減った理由について、新潟明訓を率いて8度甲子園に出場した新潟医療福祉大野球部総監督の佐藤和也さんは「バットの芯を捉えないと打球が飛ばないことが原因の一つ」と指摘する。「昨年まではバットの根元で打っても内野安打になっていた。今大会は同じ部分で打つとフライになっている」と話す。

 新基準バットへの対応に苦しむ高校もあるなか、ここまで3本塁打を放っている帝京長岡の芝草宇宙監督は「打つ方では今のところ大きな影響はない」と話す。筋力トレーニングや体幹トレーニングに力を入れてきた結果だという。一方、守備面では、「場面によっては、昨年よりも大胆な守備位置をとっている。打球の伸び方がこれまでと異なり、守備練習にも力を入れてきた」と語る。

 また、佐渡は新基準バットよりも細いバットを使うことで、芯で捉える感覚を養ってきた。前山隼人監督は「守備や走塁も重点的に練習している」という。

 佐藤さんは準々決勝以降の試合について、「レベルの高い投手に加え、バットの影響を受け、より1点が貴重な試合展開になる」と予想する。盗塁やスクイズなどの戦略が重要となるほか、「一つのミスが勝敗に大きく響く可能性がある」と話している。

 ◆低反発バット=投手の負担軽減によるけがの防止などを目的とし、今春から本格的に導入された。日本高校野球連盟の実験では、新基準のバットは打球初速が約3・6%減少し、反発性能も5%から9%落ちた。

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