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重症心臓病治療に使うテルモの「ハートシート」、厚労省の部会が「優れた結果認められない」と正式承認「不適切」の結論

読売新聞 / 2024年7月19日 23時41分

厚生労働省

 厚生労働省の専門家部会は19日、医療機器大手「テルモ」(東京)が製造・販売し、重症の心臓病治療に使われている再生医療製品「ハートシート」について正式承認は「適切ではない」とする結論をまとめた。ハートシートは2014年に始まった再生医療製品の条件・期限付き承認制度で適用第1号となり、保険適用されている。

 ハートシートは、重症の心臓病患者の太ももから採取した筋肉の細胞を培養してシート状にし、患者自身の心臓に貼って心拍を回復させる製品で、15年に同制度の適用を受けた。厚労省は正式承認の条件として、テルモに対し患者60症例の報告と有効性の検証を求めたが、当初の期限だった5年間で十分な症例が集まらず、期限の延長が認められていた。

 専門家部会はこの日、テルモが提出したデータを検証した結果、ハートシートを使わなかった集団と比べて「優れた結果は認められなかった」などとした。正式承認については今後、同省薬事審議会で審議するとしている。

 重い心臓病患者に対する再生医療製品は、他にiPS細胞(人工多能性幹細胞)由来の製品を移植する治療法があり、東京の新興企業「クオリプス」が承認申請を準備中。一方、慶応大発新興企業「ハートシード」が治験を進めている。

 ◆条件・期限付き承認制度=再生医療製品が治験で安全性が認められ、有効性が明確でなくても推定できれば販売を認める制度。期限内に治療効果を検証し、正式承認の手続きに進む。通常の医薬品より早く製品を実用化する狙いがある。

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