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痛恨の体操・宮田五輪辞退、「4人で戦うしかない」…有力選手不在で厳しい戦いに

読売新聞 / 2024年7月20日 7時38分

宮田笙子

 体操女子のパリ五輪代表5人に名を連ねていた宮田笙子(順大)が、法令や日本体操協会の代表行動規範などに反する喫煙、飲酒で出場を辞退することになり、日本は五輪本番で厳しい戦いを強いられる見通しとなった。19日に東京都内で行われた記者会見で、日本体操協会の西村賢二・専務理事は「(補欠を起用する)選手の交代制度は、病気やけがで使うシステム。従って、4人で戦わざるを得ないと思う」と述べた。

 五輪の予選は、登録できる5人のうち4人が演技を行い、各種目上位3人の得点が団体総合にカウントされる。今年のNHK杯で個人総合3連覇を達成しており、全4種目で高得点を望める宮田の不在は、決勝進出を目指す上で痛恨の事態だ。実際、代表決定直後に強化担当の関係者から、「宮田選手が機能してくれないと、五輪では戦えない」との声が上がっていた。

代表目指す人材 早期倫理教育を

日本の主将として活躍を期待された宮田の不祥事は、アスリートに対する技術指導と人間教育が切り離せないものであり、並行して進めなければならないものだと改めて証明した。

 体操選手は若い頃から代表争いに加わり、特に女子は中学生でも一流の仲間入りを果たす。平日、休日を問わず体育館にこもって長時間の練習をこなすため、社会から隔絶された環境に身を置きがちだ。

 パリ五輪代表5人は、全員が五輪初出場でいずれも10歳代だった。日本体操協会によると、代表合宿の初日など折に触れて田中光・女子強化本部長が「喫煙、飲酒は絶対にダメ」とクギを刺していたという。だが、19歳の宮田へ五輪で背負う「日の丸」の重みは十分に伝わらなかったようだ。

 協会の藤田直志会長は「プレッシャーにさらされている選手に対し、協会のメンタル面のサポートは十分だったか。不十分だったことが、この事象が起きた一つの理由だと考えている」と述べた。代表チームの結成後に限らず、代表入りを目指す上での倫理や良識を早い時期から選手に理解させるよう、協会から指導者へ働きかけることが重要だ。(大舘司)

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