1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

駅で女性倒れる、近くのスーパーは店内放送で「医療従事者はいませんか」…命を救った7分間の連鎖

読売新聞 / 2024年7月20日 15時30分

山本署長(中央)から感謝状を贈られた城さん(左)と小林さん(17日、札幌市豊平区で)

 札幌市豊平消防署は17日、心肺停止で倒れた80歳代女性を連携して救った札幌市交通事業振興公社の駅員・小林郁也さん(30)と、「東光ストア平岸ターミナル店」の店長・ 城千晃 じょうかずあきさん(45)に感謝状を贈った。スーパーの店内放送で医療従事者の助けを求めるなど、機転の利いた行動が命を救った。

 女性は5月9日正午頃、市営地下鉄南北線・平岸駅(豊平区)の地上出入り口で心肺停止となり、あおむけで倒れた。頭から出血し、近くの人がすぐ消防に通報したが、消防隊が到着するまでの7分間に勇気ある行動が連鎖していった。

 まず駆けつけた小林さんは、消防と電話をつなぎ、心臓マッサージを行った。入社後などの研修で救命講習は受けていたが、実際にやるのは初めて。「やれることをやらないと」と懸命にマッサージを続けた。

 その頃、出口から20メートル離れた東光ストアでは、城さんも駆け回っていた。この店舗は、利用客が市内随一の多さで、近くには総合病院もある。医療の知識がある人が客の中にきっといるだろうと、とっさに判断した城さんは、スタッフに店内アナウンスで「医療従事者の方はいませんか」と呼びかけるよう指示し、自身も店内で客に声をかけた。

 まもなく「看護師をしていた」という女性が見つかり、店内に置いていた自動体外式除細動器(AED)を持って、倒れた女性の元へ。脈や瞳孔を確認しながら、AEDで1回ショックを与えると、脈は戻った。小林さんは「1人だと限界がある中、手助けがあって救われた」と振り返る。

 同消防署によると、倒れた女性は病院で治療を受け、すでに退院している。看護師をしていたという女性や通報者は名乗らずに去ってしまったという。

 表彰式で、山本暢宏署長は「迅速かつ的確な行動で命が救われた」とたたえた。感謝状を受け取った小林さんと城さんは、「お客様も含めて、みんなの連携がうまくいったおかげ」と笑顔を見せた。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください