台湾で年１度の大規模軍事演習開始…中国軍の無人機が周辺でけん制か

軍事演習「漢光」の訓練のために出港した海軍の艦艇（２１日）＝台湾国防部提供

　【台北＝園田将嗣】台湾で年に１度行われる最大の軍事演習「漢光」が２２日、始まった。２６日まで行われ、戦闘中に通信が遮断されても、各部隊が独立して作戦を遂行できる能力の獲得を目指す。

　台湾の中央通信によると、初日は中国軍が侵攻した際に台湾軍の戦力を温存するため、各地の空軍基地から台湾の背後にあたる東部の花蓮や台東の基地にＦ１６戦闘機やＣ１３０輸送機などを移動させた。

　期間中は２４時間体制で防空や迎撃の訓練が行われる。国際線が就航する台北市の松山空港や各地の海岸で中国軍のヘリコプターによる上陸を阻止する訓練も行う。

　台湾国防部（国防省）は２２日、同日朝までの２４時間に、中国軍の無人機１機が台湾周辺を一周する特異な飛行があったと発表した。演習に対するけん制とみられる。