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熱中症予防 屋外イベントの開催は慎重に

読売新聞 / 2024年7月23日 5時0分

 今年は梅雨明け前から各地で猛暑日を記録し、昨年に続く酷暑となりそうだ。熱中症に十分注意し、長く厳しい夏を乗り切りたい。

 静岡市では、全国で今年初となる40度を7日に記録している。気象庁の3か月予報では、温暖化の影響もあって、全国的に平年より気温が高くなりそうだという。

 関東甲信などでは梅雨が明け、暑さが本格化している。この時期はまだ体が暑さになれていないため、特に警戒が必要となる。

 近年、熱中症では年間数万人が救急搬送され、1000人以上が死亡している。自然災害による死者数を大きく上回っており、日常に潜む脅威となっている。

 熱中症の死亡例を見ると、高齢者が、自宅で亡くなるケースが多い。多くがエアコンを使っていなかった。高齢者は暑さやのどの渇きを感じにくい。特に独り暮らしだと、気づかないうちに熱中症になる危険が高まる。

 親戚や近所の人などが、エアコンの利用を促すことが大切だ。

 電気代の高騰で、エアコンの使用をためらう人が多いかもしれないが、健康を損なっては元も子もない。節電は無理のない範囲にとどめ、夜間を含めて適切なエアコンの利用を心がけてほしい。

 自治体が提供する休憩所で涼むのも一案だろう。

 自治体は、公民館やショッピングモールを「クーリングシェルター」に指定しているが、あまり知られていなかったり、スペースが十分でなかったりする所もある。指定場所を点検し、住民に周知しておくべきだ。

 政府の「熱中症警戒アラート」が出たら、不要不急の外出を控えるよう専門家は呼びかけている。今夏からは、それを上回る極端な高温が予想される際には「特別警戒アラート」も出される。

 夏はスポーツなどの屋外イベントも集中し、出かけるのを楽しみにしている人も多いだろう。

 しかし、前例のない暑さだ。従来の習慣にとらわれず、十分な対策をとらなければならない。スポーツの指導者やイベントの主催者は、状況に応じて中止や延期を決断する勇気も必要だ。

 運動をしている最中は、シャーベット状の飲料や、氷水を入れたバケツなどが体温を下げるのに有効だ。試合の開始時間をずらしたり、休憩時間を長めに取ったりすることも熱中症予防に役立つ。

 イベントでも、日よけや、水を噴霧する装置、扇風機などを準備しておきたい。

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