九州文化学園が守り勝つ…香田監督は「相手が嫌がる野球を見せてくれた」

６回を無安打無失点と好投した九州文化学園・馬場

　全国高校野球地方大会は２２日、青森大会の決勝は青森山田が逆転勝ちし、春夏連続となる甲子園切符をつかんだ。２年ぶりの夏の代表を目指す高松商（香川）は勝ち上がったが、愛知大会では、ともに今春の選抜に出場した愛工大名電、豊川が敗退し、宇治山田商（三重）も姿を消した。２３日は北北海道、宮城、山梨で決勝が行われる。

九州文化学園４―１長崎南山

　「投手の馬場を中心になるべく失点を少なくし、踏ん張り、頑張るのがうちのスタイル」。巨人などで投手として活躍し、２０２２年春に就任した九州文化学園・香田勲男監督は目指す野球の形をそう説明する。

　二回に３本の二塁打で２点を先制。三回には盗塁に犠打、犠飛を絡めて追加点を奪い、主導権をたぐり寄せた。つなぐ野球は、甲子園切符を取るには不可欠だ。香田監督は「相手が嫌がる野球を見せてくれた」と評価した。

　投げては先発の右横手投げの馬場が、縦、横のスライダーなどをたくみに操って相手打線を 翻弄 （ほんろう）、６回を無安打無失点に抑えた。馬場は「監督からは『先発が試合を決めるんだ』と言われている。その言葉に気合が入る」と力を込める。

　監督就任１期生と戦う最後の夏に、攻守で持ち味を発揮し昨年に続く８強入り。強さの土台は、着実に固まりつつある。（丸山一樹）