トヨタ、損保大手やメガバンクから自社株買い８０６８億円…政策保有株の持ち合い解消加速

トヨタ自動車本社（愛知県豊田市）

　トヨタ自動車は２３日、トヨタ株を保有する損害保険大手やメガバンクなど計７社が売却する自社株式を、株式公開買い付け（ＴＯＢ）で取得すると発表した。発行済み株式の約２％を約８０６８億円で取得する。同時にトヨタが持つ損保株などの売却も進める。取引関係の維持などのために持つ「政策保有株」の持ち合い解消を一段と進める。

　トヨタ株を売却するのは、ＭＳ＆ＡＤホールディングス（ＨＤ）傘下の損保や、東京海上日動火災保険、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループの銀行や証券の計７社。ＴＯＢ価格は１株２７８１円で、２３日の終値より１割ほど低い。一般株主が応じる可能性が低く、安定的にＴＯＢを行えるメリットがあるという。

　トヨタは５月、１兆円を上限とする自社株買いの方針を発表していた。