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コロナ後遺症で選手から裏方へ…敗退の九州学院マネジャー、支える経験経て目指すは理学療法士

読売新聞 / 2024年7月23日 21時24分

ベンチから選手に声をかける福本嘉胤マネジャー

 第106回全国高校野球選手権の熊本大会準決勝が23日、リブワーク藤崎台球場で行われた。2年ぶりの甲子園出場を目指した九州学院は、1―5で熊本工に敗戦。新型コロナウイルスに感染して選手復帰を断念、裏方としてチームを支えた九州学院の福本 嘉胤 ひろつぐマネジャー(3年)は、ベンチで涙を流した。「全員で甲子園を目指せてうれしかった」

 小学2年で野球を始め、次第にのめり込んだ。九州学院中から高校に進学。熱心に練習に打ち込んでいた高校1年の10月中旬、新型コロナに感染し、状況が一変した。

 10日間の自宅待機の後も頭痛と 倦怠 けんたい感で起き上がれず、自室にこもって寝たままの生活が続いた。学校には月1回ほどしか行けなかったが、監督やコーチは「待っているから、休部しなくていい。体調がいいときは出てこいよ」と励ましてくれた。

 3年になり、学校に通えるほどには回復したが、1年半のブランクは大きかった。体力が低下し、練習についていけなくなっていた。「みんなのサポートに回ろう」。仕上がっていく選手の姿を目の当たりにし、決意は固まった。「仲間が今、何を必要としているか」。選手時代を思い出しながらサポート役に徹し、大会でもマネジャーとしてベンチに入ってともに戦った。

 準決勝では弟の 朋胤 ともつぐ投手(1年)が先発。五回まで無失点投球を続けていた弟に、声援を送った。六回以降に失点して敗れ、朋胤投手は「兄を甲子園の舞台に連れて行きたかった」と涙をこらえた。

 卒業後は夢だった理学療法士を目指す。チームに伝えたいのは「ありがとうの一言だけ」と語り、野球部の後輩を今後もサポートしたいという。

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