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日本製鉄、「大地の子」のモデルとなった中国・宝山鋼鉄との合弁事業解消へ…日系EV苦戦で決断

読売新聞 / 2024年7月23日 22時0分

 日本製鉄は23日、鉄鋼世界最大手・中国宝武鋼鉄集団の子会社「宝山鋼鉄」との自動車向け鋼板の合弁事業を解消すると発表した。中国では顧客の日系自動車メーカーが電気自動車(EV)対応の遅れなどで苦戦しており、生産能力を約7割減らす。日中経済協力の象徴として、1970年代に中国での近代製鉄所建設から始まった協力関係は大きな転機を迎える。

 日鉄は、折半出資する合弁会社「宝鋼日鉄自動車鋼板」の持ち分を宝山にすべて売却する。売却額は17・58億元(約377億円)。2004年に始まった合弁事業は、20年とする契約の期限が今年8月29日に迫り、事業の見直しを含む検討を進めていた。

 日鉄は、中国で生産する日系自動車メーカー向けに鋼板などを供給しているが、EVを強化する中国自動車メーカーの急成長や米中対立の激化などで、需要の伸びが期待できないとして関係の解消を決めた。一方、食品の缶で使うブリキの生産を行う合弁会社など中国での他の事業は継続する方針だという。

 日鉄は、日中国交正常化後の経済協力の目玉として1970年代に建設が始まり、85年に完成した中国・上海市の「宝山製鉄所」に技術協力した。山崎豊子の小説「大地の子」は、この建設事業がモデルとなった。

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