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韓国国防相「北の挑発には徹底反撃」、宣伝放送も継続の構え「北の抑止に有効」

読売新聞 / 2024年7月24日 7時20分

 【ソウル=依田和彩】韓国の 申源湜 シンウォンシク国防相は22日の読売新聞のインタビューで、北朝鮮の韓国に対する武力挑発に対し、徹底的に反撃するとの方針を示した。北朝鮮が今後、砲撃する可能性もあるとして、動向を注視していると述べた。

 申氏は、保守の 尹錫悦 ユンソンニョル政権が掲げる「力による平和」を象徴する人物だ。昨年10月の就任後、北朝鮮が武力挑発を行えば「即時に、強力に、最後まで」反撃するよう全軍に命じた。インタビューでも「敵が挑発すれば、断固かつ攻勢的に、徹底的に報復する」と強調した。

 韓国軍は21日、南北軍事境界線の全域で、拡声機で 金正恩 キムジョンウン政権の体制批判を行う宣伝放送を始めた。北朝鮮が5月下旬以降、ごみなどをぶら下げた風船を、韓国に向けて大量に飛ばしていることへの対抗措置だ。

 申氏によれば、金正恩政権にとっては「北朝鮮より自由で幸福な韓国の実態が、(宣伝放送を通じて)住民の耳に入るのが一番怖い」。韓国の歴代政権は、北朝鮮への刺激が強すぎることなどから、宣伝放送の実施には抑制的だった。申氏は「北朝鮮を抑止するために有効な手段なのに(歴代政権は)あまりにも早く放棄してきた」と語り、実施を続ける構えを強調した。

 北朝鮮は、韓国の脱北者らが正恩政権を批判するビラを風船で飛ばしていることに神経をとがらせている。申氏は北朝鮮が今後、風船を直接撃墜するか、「風船を飛ばす拠点を銃撃や砲撃する可能性もある」と語った。北朝鮮の 金与正 キムヨジョン朝鮮労働党副部長は16日、新たな挑発行為に出る可能性を示唆している。

 「敵の善意に頼る偽の平和」は「韓国の安全保障をさらに大きな脅威に陥れる」と批判した。左派の 文在寅 ムンジェイン政権時代の対北朝鮮政策などを念頭に置いた発言とみられる。

 金正恩総書記が文前大統領との南北首脳会談で示した非核化の意思は「ブラフ(はったり)だった」と断じた。「過去と同じように、制裁の緩和や国際的な孤立の打開、体制保証といった実利を得るための戦略的な 欺瞞 ぎまんだった」と振り返り、「今後も(北朝鮮が)自ら非核化の措置をとることはないだろう」と予測した。

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