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リトル・ダンサーの父役に鶴見辰吾、オーディションで射止める…「父親が越えていくストーリー」

読売新聞 / 2024年7月24日 17時39分

「家族で4回見にきてくださいね」と笑う鶴見(中央)と、ビリー役の(左から)浅田、石黒、井上、春山=佐々木紀明撮影

 ミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」日本語版の3度目の公演が27日、東京・池袋の東京建物ブリリアホールで開幕する。苦難の中、バレエダンサーを目指す少年ビリーの夢を後押しするお父さん役に鶴見辰吾(59)が初挑戦する。(編集委員 祐成秀樹)

 鶴見は中3の時に出演したドラマ「3年B組金八先生」で注目されてから40年以上、途切れずに舞台や映像作品で活躍を続けてきたが、今回の役はオーディションで射止めた。「ミュージカルの舞台に立つ上での経験や自信が積み重なってきた。いいタイミングだと思いました」

 1984年、不況下の英国の炭鉱町。バレエの才能を見いだされたビリーは、炭坑で働く父に内緒で習い始め、名門バレエ学校を目指す。声変わり前の少年が演じるビリー役は、浅田 良舞 りょうま(12)、石黒 瑛土 えいと(11)、井上宇一郎(14)、春山 嘉夢一 かむい(13)が交代で演じる。「僕がデビューした時は彼らと同じぐらいの年齢でしたので色んなことを思い出す。周りの大人に良くしてもらったから今日の自分がいる。一生懸命やっている彼らを僕たちがサポートする番だと感じています」

 4人が演じるビリーには各自の個性が表れているという。浅田は「ダンス少年」、石黒は「愛され上手」、井上は「憂いを持ったお兄ちゃん」、春山は「王子様」なのだそうだ。「表現の広さとか、深さとか、日に日に良くなっていく。彼らの成長と同時に役が成長するのを一緒に体験するのはすごく面白いです」

 鶴見が演じる父親も成長する。男はたくましくという思いからバレエに反対するが、息子の情熱に触れて考えを変える。「未知のものへの恐怖や不安は誰にでもありますが、この父親は越えていく。ビリーの成長物語のようですが、実は彼が一歩進む姿も描かれている。お客さんが見終えた後、優しくなれたり、新しいことに挑戦したり、寛容になれたりしたら素晴らしい」

 4人の鶴見への信頼は絶大だ。浅田は「優しくて気を使ってくださいます」、井上は「演技が自然で役に入りやすい」という。本物の父親だったらどうかと聞くと、石黒は「うれしい!一緒に野球観戦に行ってみたい」、春山は「自慢できてうれしいけど、僕は自分のお父さんが好きなので内緒ですよ」と笑わせる。

 それぞれ熱い思いで演じる。浅田は「ビリーの夢とともに、みんなが団結していくところを見て感動していただきたい」、石黒は「すべてを出し切ります」、井上は「ビリーの気持ちに共感していただければ」、春山は「ビリーの世界にお客様を連れていけるよう心がけています」という。

 鶴見も4人に触発されている。「久しぶりに情熱を取り戻させてくれた。すごく幸せです」。お父さん役は益岡徹とダブルキャスト。東京公演は10月26日まで。(電)03・3490・4949。

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