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ホンダ「WR-V」…実用性に優れ、価格も魅力的なSUV

読売新聞 / 2024年8月7日 11時40分

 ホンダの新型SUV(スポーツ用多目的車)「WR-V」に試乗した。ホンダのインド法人で生産し、日本に輸入するモデルで、前輪駆動(FF)、ガソリンエンジンのみだが、装備なども実用性に優れたものに絞り込み、価格を抑えている。基本の走行性能は高く、使い勝手の良いクルマといえそうだ。

 コンパクトSUVという一般的な機械式駐車場に収まるサイズながら、外観は全体的に厚みのあるボディーで、力強さを感じさせるデザインになっている。車体寸法は同じホンダのSUV「ヴェゼル」とほぼ同じだが、車高はWR-Vが70ミリ高く、ホイールベース(前後タイヤ間の距離)も40ミリ長い。「ヴェゼル」は売れ筋がハイブリッド車(HV)中心のため価格が高めなのに対し、ガソリンエンジンのみで価格を抑えたWR-Vの方が広い室内空間となっている。

セダンに近い運転感覚、車体の大きさも認識しやすい

 運転席に座り、ペダルを操作するときの姿勢などはセダンに近い感覚になる。一方、目線はSUVのままで、見晴らしが良い。実は最低地上高が195ミリもあり、座席空間がセダンのようでも、運転席の高さを確保しているのだ。地上高の高さは、悪路を走破しやすいことにもつながる。

 また、SUVの中には運転席から車体の大きさを認識しにくいものもあるが、このクルマでは、ダッシュボードの上面を平らに整えることで前方視界を向上させている。また、エンジンフードの左右両端部分をふくらませ、運転席から車体の大きさを認識しやすくする工夫もされている。

 パワートレイン(駆動装置)は、排気量1・5リッターDOHC i-VTECエンジンに、CVT(無段変速機)を組み合わせている。DBW(ドライブ・バイ・ワイヤ)などを採用し、本来ギアチェンジがないCVTでも、加速時や減速時に変速機の切り替わりに近い感覚を持たせるとともに、走行シーンに合わせた細やかな走りの調整も可能にしている。実際に高速道路の走行では、特に減速時にその感覚を味わうことができた。

クラストップレベルの荷室容量、アウトドアなどで活躍も

 荷室の容量は最大458リットルで、コンパクトSUVクラスではトップレベルの大きさという。両サイドの壁面をフラットに近い形状にし、床下収納も設けるなどして大きさを確保した。アウトドアやスポーツシーンなど大きな荷物を積む時に、役立ちそうだ。

 先進の安全運転支援システム「ホンダ センシング」も全タイプに標準装備していて、衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能など装備は充実している。

基本の走行性能は高く、新興国での生産に不安も感じず

 日本よりも悪路が多いインドの道路事情にも対応する実力を備え、走る、曲がる、止まるという基本の走行性能は高い。

 また、新興国での生産を不安に感じる必要もないだろう。メルセデス・ベンツのCクラスも南アフリカで生産し、日本に輸入していた時期がある。新興国だから生産技術が劣るということはなく、インド法人の生産技術が日本向けを生産できるまでに向上しているといえる。初めてのSUVとして、価格、使い勝手ともに良いモデルといえそうだ。(デジタル編集部 松崎恵三)

【仕様・主要諸元】(試乗したタイプ「Z」の場合)
 ▼全長・全幅・全高(ミリ) 4325・1790・1650
 ▼総排気量(L) 1.496
 ▼燃費 WLTCモード(キロ/リットル) 16.2
 ▼価格 234.96万円(オプションは除く)

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