１２１人乗ったジェット船が漂流、巡視船にえい航され２５日未明に伊豆大島に到着予定

東海汽船の「セブンアイランド愛」（左）に物資を渡す作業員ら（２４日夕、千葉県・房総半島沖で、読売機から）＝佐々木紀明撮影

　２４日午前１０時頃、千葉県南房総市の野島崎沖南西１７キロの海上で、東海汽船（東京）のジェット船「セブンアイランド愛」（約２８０総トン）が故障で航行できなくなった。海上保安庁の巡視船などがえい航し、２５日未明に伊豆大島に到着予定。乗客１１６人と乗員５人にけがはないが、複数人が体調不良を訴えているという。

　第３管区海上保安本部（横浜市）によると、ジェット船は油漏れによる油圧低下で航行できなくなった。船長から「油が漏れてかじがきかなくなった」と１１８番があったという。えい航は２４日午後０時２５分頃から始まり、海保はヘリで食料や酔い止め薬なども船に搬送した。

　船は２４日午前７時４５分に東京・竹芝桟橋を出港し、同１０時５分頃に伊豆諸島・式根島に到着する予定だった。故障の発生当時、現場は晴れて視界も良かったが、風速は１３メートルで波の高さも１・５メートルあった。同社によると、船の点検は毎日行い、特にトラブルはなかったという。