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サッカー日本代表の藤田譲瑠チマ、チームまとめる武器は甲高い声

読売新聞 / 2024年7月24日 21時44分

パラグアイ戦を控え、チームメートと汗を流す藤田譲瑠チマ選手(左から2人目)(23日、ボルドーで)=松本拓也撮影

 パリ五輪で、サッカー男子日本代表は24日夜(日本時間25日未明)、開会式に先立ち1次リーグの初戦・パラグアイ戦に臨む。主将の藤田 譲瑠 じょえるチマ選手(22)は、子どもの頃からリーダー役を担ってきた経験と、甲高い声でチームをまとめる。

 「自分の持ち味は声。声で試合のリズムを作る」。先発出場した17日(同18日)のフランスとの国際親善試合でも、仲間に細かく指示を出しながら、自ら得点を挙げる活躍を見せた。

町田出身、ナイジェリア人の父と日本人の母

 東京都町田市出身。ナイジェリア人の父と日本人の母の間に生まれた。幼稚園児の頃、地元のサッカーチーム「町田大蔵FC」に入団。主将をつとめ、練習がない日でもチームメートを集めてボールを追いかけた。

 小学生時代にコーチの市川雄太さん(39)から教わったのは「声を出す大切さ」だ。「周りを見て状況が把握できていないと正しい声は出せない」と言われた。

 市川さんによると、当時の藤田選手は、競り合っても負けない体の強さやボールを扱う技術には秀でていたが、個人の力で試合の局面を変えるような圧倒的なスピードはなかった。

 それでも、相手選手の位置や動きを見ながら、「もっと前へ」「(相手に)寄せて」と声を出して味方を動かし、チームが効果的に攻撃、守備を行えるように試合を組み立てる力を身につけた。市川さんは「チームを動かす能力は抜群。調子を落とした時も、声を出すことで、ペースを取り戻していた」と振り返る。

東京ヴェルディのユースからJリーグへ

 高校時代に所属した東京ヴェルディのユースでは、思うように試合に出られない日々が続いたが、控えメンバーだけで戦う試合でも誰よりも声を出してボールを追いかけていたという。

 Jリーグで経験を積んだ藤田選手は2022年に初めてA代表に選ばれた。初選出された選手が恩師に贈る、 八咫烏 やたがらすのエンブレムが入ったブルーペナントには「一番の恩師です」と記し、市川さんに手渡した。

 23年、ベルギーのチームに移籍。「目の前の敵に負けない執着心は海外に来て増した」と成長を続ける。

 「チームが良い方向になるように自分らしく頑張るだけです」。1968年メキシコ五輪以来のメダル獲得に向けた戦いが始まる。(長沢勇貴)

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