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聖火リレー最終走者は誰か、予想花盛り…サッカーのスーパースターや五輪2冠のスプリンターが人気

読売新聞 / 2024年7月25日 16時53分

マリージョゼ・ペレクさん(左、1991年撮影)とジダンさん(2017年撮影、ロイター)

 選手の入場が競技場ではなく、セーヌ川で行われるなど、前例のない試みが取り入れられるパリオリンピックの開会式。そのハイライトの一つと言えるのが、聖火台に灯がともる瞬間です。聖火リレーの最終ランナーは果たして誰か――。オリンピックでは恒例の話題が、フランスメディアを賑わせています。

 候補となりそうな人物17人をピックアップし、読者アンケートを実施したのは、フランスのスポーツ紙「レキップ」です。レキップ(電子版)によれば、最多となる27・78%の支持を集めたのが、サッカー元フランス代表のジネディーヌ・ジダンさん。地元開催となった1998年のワールドカップ(W杯)で中心選手として活躍し、母国をW杯初優勝に導いたスーパースターは、今も国民的な人気を誇ります。世界が注目する聖火台の点灯役として、知名度に不足はありません。

 ただ、2位との差はわずかです。ジダンさんに続く26・86%を集めたのが、フランスの陸上女子短距離で活躍したマリージョゼ・ペレクさん。1992年のバルセロナ大会では400メートル、1996年のアトランタ大会では200メートルと400メートルで金メダルに輝いた往年の名スプリンターへの期待も高いようです。

 3番目は個人ではなく、複数人からなる団体となっています。前例にとらわれない大会という点でレキップ紙が、2015年に起きたパリ同時テロの生存者たちを候補に加えたところ、10・03%の支持を集めました。イスラム過激派がパリの劇場「バタクラン」やレストラン、郊外の競技場を自動小銃などで襲撃し、130人を殺害した凶行は、パリ市民を震撼(しんかん)させた事件としてフランス社会に深く刻まれています。惨劇から生き残った市民が登場するとなれば、平和の祭典がさらに象徴的な意味を帯びることは確実です。

 4位には、母国開催のオリンピックで3度目の金メダルを狙う柔道男子100キロ超級のテディ・リネール選手が食い込みました。柔道大国・フランスにあって、その人気は圧倒的。レキップ紙は、3年前の東京大会でテニスの大坂なおみ選手が最終走者となった例を引き合いに、「組織委が現役選手を選ぶ可能性はある」としてリネール選手らを候補に挙げました。東京オリンピック柔道女子63キロ級で金メダルを獲得したクラリス・アグベニェヌ選手の0・54%を大きく引き離し、支持率は8・10%です。ちなみに、フランス紙「パリジャン」が昨夏、世論調査会社を通じて行ったアンケートでは、25%がリネール選手を支持。ジダンさんや、サッカー・フランス代表のキリアン・エムバペ選手らを抑えて、トップでした。

 開会式最大の秘密を知る大会組織委員会のトニー・エスタンゲ会長は7月中旬、フランス紙「ウエスト・フランス」による単独インタビューで、こんな風に答えています。

 ――最終走者は、自分が最終走者になることをすでに知っているのか。

エスタンゲ「ノン(=いいえ)」

 ――聖火ランナーを2度、務める可能性はあるか(=すでに走ったランナーがまた登場する可能性はあるか)。

エスタンゲ「ウィ(=はい)」

 ――サッカー・フランス代表のレジェンド、ジダン氏はどうか。

エスタンゲ「ジョーカー(=その質問に答えるのはパスする。肯定も否定もしない)」

 フランスメディアの間では、人気俳優オマール・シーらの名前を挙がるなど、予想が花盛り。聖火台は大会期間中、パリ中心部のチュイルリー公園に設置されるという報道はあるものの、開会式の式典が行われるトロカデロ広場とは2~3キロ離れており、どのように聖火が運ばれてくるのかは謎のままです。開会式のクライマックスまで目が離せません。(デジタル編集部 深井千弘)

 パリオリンピックを巡る様々な話題を、ユニークな視点で随時お届けするコーナーです。

 ふかい・ゆきひろ 1977年生まれ。2000年に入社し、地方支局や運動部などを経て、2022年からデジタル編集部。オリンピックの取材は3年前の東京大会に続いて2度目。好きなフランス映画は「最強のふたり」。

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