昨年度の郵便事業８９６億円の営業赤字、前年度の４倍超…封書やはがき減収・集配や運送委託費増

日本郵政グループに属している日本郵便

　日本郵便は２５日、２０２３年度の郵便事業収支が８９６億円の営業赤字だったと発表した。赤字は２年連続で、赤字幅は前年度（２１１億円）の４倍超に膨らんだ。封書やはがきなどの収益が大きく減ったほか、集配・運送の委託費増加が響いた。

　業績悪化を受け、日本郵便は１０月から郵便料金を値上げする。はがきは現行の６３円から８５円に、定形封書は重量の区分をなくして１１０円とする。

　ただ、郵便需要の減少で、２６年度以降は再び営業赤字に転落する見通し。このため、総務省の有識者会議は郵便料金制度の見直しを検討している。