トヨタ、パリ五輪で「水素発電で冷やしたアイス」配布へ…脱炭素技術を世界にアピール

トヨタが開発した燃料電池バイク。前輪に付けた冷凍庫（右）でアイスを冷やす＝同社提供

　トヨタ自動車は２６日開幕するパリ五輪で、水素発電で冷やしたアイスクリームを観戦者らに配布する計画を明らかにした。水素で発電する「燃料電池（ＦＣ）バイク」の実証実験を会場周辺で行い、バイクの前輪に取り付けた冷凍庫でアイスを冷やす。脱炭素技術を世界にアピールする。

　水素を高圧で 充填 （じゅうてん）するには特殊な資格が必要で、普及拡大の課題の一つとなっている。ＦＣバイクは持ち運び可能な長さ５８センチの円筒形のカートリッジ型水素を使うことで、容易に供給できるようにした。水素発電をバイクの動力と冷凍庫の両方に使う仕組みで、実証はパラリンピック閉幕の９月上旬まで行う予定だ。

　トヨタはこのほか、大会関係者向けに燃料電池車（ＦＣＶ）「ミライ」を５００台、電気自動車（ＥＶ）を１０００台提供する。大会後にはＦＣＶをタクシーとして現地で利用してもらうという。