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バイデン大統領、トランプ氏の復権阻止を優先…演説で民主主義救うために身を引く考え強調

読売新聞 / 2024年7月25日 21時25分

24日、米ホワイトハウスでの演説を終えたバイデン大統領。右はジル夫人=ロイター

 【ワシントン=池田慶太】米民主党のジョー・バイデン大統領(81)は大統領選からの撤退に関する24日の演説で、党を団結させ、危機にある民主主義を救うために身を引く考えを強調した。自らの再選よりも、共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)の復権阻止を優先させたことを強くにじませた。

 「合衆国を完全なものにする神聖な任務は、私のためにあるのではない。皆さんの未来のため、我ら人民のためのものだ」

 バイデン氏は演説で、初代ジョージ・ワシントンら歴代大統領の言葉を引用しながら、大統領職の尊さを繰り返し指摘した。

 米国で現職大統領が再選を断念したのは1968年のリンドン・ジョンソン氏以来、56年ぶりだ。大半の大統領が野心をむき出しにして2期目を目指す中、バイデン氏も最後まで再選にこだわった。

 演説では「私の大統領としての実績、世界での指導力、米国の将来に対するビジョン。これら全ては2期目に値すると信じている」と述べ、節々に未練をにじませた。一方で「この職を尊敬しているが、私はもっと自分の国を愛している」と語り、国家のための決断だと強調した。

 精彩を欠いた6月のテレビ討論会以降、民主党ではバイデン氏への撤退要求が噴出した。党内の亀裂が深まった結果、「民主主義の脅威」と位置づけるトランプ氏が返り咲く可能性が高まったことが撤退判断を後押ししたようだ。

 バイデン氏は「この国の神聖な大義は、我々一人一人よりも大きい。我々はそれを守るために団結しなければならない」と述べた。自身が大統領候補の座に固執すれば、民主主義の擁護という大統領が果たすべき任務を果たせなくなるとの認識を示したものだ。私心を捨てた自分にならい、国民に「選択」を呼びかける狙いがあるとみられる。

 CNNによると、バイデン氏は、歴代大統領の伝記でピュリツァー賞を受賞した歴史家のジョン・ミーチャム氏らのアドバイスを受け、原稿を仕上げたという。

 演説を行った大統領執務室には、ジル夫人や次男ハンター氏ら家族が同席してバイデン氏を見守った。大統領選撤退は家族らの助言もあったとされる。ジル夫人は演説後、「ジョーに信頼を寄せてくれてありがとう。今度はカマラに信頼を寄せてください」とする手書きの手紙をSNSに投稿し、バイデン氏に代わる大統領候補となることが確実なカマラ・ハリス副大統領への支持を呼びかけた。

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