米ＧＤＰ、市場予想上回る年率２・８％増…個人消費の伸びが拡大

ホワイトハウス

　【リオデジャネイロ＝田中宏幸】米商務省が２５日発表した２０２４年４～６月期の実質国内総生産（ＧＤＰ）速報値（季節調整済み）は、年率換算で前期比２・８％増だった。１～３月期（１・４％増、確定値）から大きく伸びが加速し、２・０％程度の増加を見込んだ市場予想を上回った。プラス成長は８四半期連続。

　ＧＤＰの約７割を占める個人消費は２・３％増と前期（１・５％増）から伸びが拡大した。賃金の上昇や保有株式・不動産の価格上昇に伴う資産効果が消費を後押ししている。設備投資は５・２％増で、前期（４・４％増）から伸びが加速した。住宅投資は、住宅ローン金利の高止まりの影響で１・４％減となり、４期ぶりにマイナスに転じた。

　米国経済は景気後退を招かずにインフレ（物価上昇）が落ち着く「ソフトランディング（軟着陸）」を実現しつつある。米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）が９月にも利下げに動くとの見方が強まる中、今月３０～３１日の連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で利下げの開始時期についてどこまで示唆されるかが焦点となる。