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今年から福島で固定開催のサッカー男子、「ホープツーリズム」「敗退校同士の練習試合」新たな取り組み続々

読売新聞 / 2024年7月25日 21時57分

インターハイに向けて練習に励む帝京安積の選手たち(17日、郡山市で)

 今年から福島県での固定開催となった全国高校総体(インターハイ=読売新聞社共催)サッカー男子は26日、開幕する。東日本大震災からの復興をアピールする目的もあり、浜通りには県内外から約5万人の来場を見込む。(綿井稜太)

震災教訓学び、復興もアピール

 競技は、震災後に原発事故の対応拠点となった「サッカーの聖地」Jヴィレッジをはじめ、楢葉町、広野町、いわき市の計6会場で行われる。26日は開会式のみで、27日~8月3日に都道府県予選を勝ち抜いた52校が熱戦を繰り広げる。

 新たな試みとして、高レベルでの実戦経験を積んでもらおうと、敗退校同士の練習試合も計画されている。

 大会に合わせ、県観光交流課は27~29日、震災の教訓を学ぶ「ホープツーリズム」を、メイン会場のJヴィレッジを発着場に開く。応援に駆けつけた保護者や関係者らに、震災遺構の浪江町立請戸小などの見学を通して震災や復興を肌で感じてもらう。競技会場では、地元産品の販売会なども予定されている。

 Jヴィレッジでは、併設のホテルに大会関係者や選手らのべ約1500人が宿泊するほか、浜通りを中心に民間の宿泊施設でも選手らを受け入れる。

 いわき市の湯本温泉の老舗旅館「古滝屋」では35人ほどが宿泊予定で、地元産品を使った栄養価の高い専用メニューや温泉でもてなすという。旅館スタッフの渡辺泰生さん(28)は「サッカーが浜通りの盛り上がりのきっかけになっている。選手たちを全力でサポートしたい」と話す。

福島からは帝京安積、尚志が出場

 福島県からは開催枠として、帝京安積(郡山市)、尚志(同)の2校が出場する。

 帝京安積は、県予選1位で悲願のインターハイ初出場を決めた。平野瑛大主将は「地元の応援を力にして、一つ一つ勝ち上がりたい」と意気込む。

 2009年に静岡県の名門・清水商OBの小田晃監督を招き、強化してきた。19年にはU―18(18歳以下)県リーグの上位にあたる「プリンスリーグ東北」に昇格。Jクラブ・ユースチームなどとしのぎを削り、6月の県予選決勝では13連覇中だった尚志を延長戦の末のPK戦で破った。

 インターハイは「個人の能力ではかなわない相手がほとんど」と、攻守に人数をかけて後ろから着実につなぐサッカーを目指す。小田監督は「目標はベスト8。高いレベルで戦えることで、選手たちが大きく成長できる」と期待を込めた。

 尚志は14大会連続の出場で、チームは「福島開催の初代チャンピオン」を目標に掲げる。

 県内屈指の強豪校で、全国高校サッカー選手権大会とインターハイで4強入りを複数回経験している。J1クラブのユースチームなどが所属するU―18の最高峰リーグ「プレミアリーグEAST」の所属だ。

 仲村浩二監督は、今年度のチームについて「突出したタレントがいない」とする一方で「特定の選手に頼らずに全員が責任を持ってプレーできる」と評価する。

 ボールを失ってからの帰陣スピードを上げるなどチーム全体での守備意識を高めてきた。千住澪央主将は「全国制覇に向けて一戦一戦チャレンジャーの気持ちで戦う」と話している。

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