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大坂なおみ、1歳の娘と離れメダルに挑戦…育児室設置などサポート態勢充実に「素晴らしいこと」

読売新聞 / 2024年7月25日 22時5分

練習後、笑顔で取材に答える大坂なおみ(7月25日午前11時21分、パリのローランギャロスで)=深井千弘撮影

 パリオリンピック・テニス女子日本代表の大坂なおみ(26)が25日、会場となるパリ・ローランギャロスで練習を行った。昨年7月に第1子となる長女を出産し、母として初のオリンピックに臨む大坂は練習後、日本メディアの取材に応じ、子育てと選手生活を両立する同じ立場の女性アスリートたちとの共闘を誓った。

 「すごくリラックスできている。しっかりやりたいし、娘と離れた時間も活用したい。今年はテニス選手として、また、お母さんとして、たくさんのことを学んだ気がする。これを続けられるようにしたい」

 オリンピックの出場は3年前の東京大会に続いて2度目。ただ、母親となり、自身を取り巻く環境は大きく変わった。立場を変えて臨むスポーツの祭典への思いを問われると、こう率直に語った。

 スポーツ界を見渡せば、出産後も第一線で活躍を続ける女性アスリートは増えてきている。開催国フランスでは、東京オリンピックの柔道女子63キロ級で金メダルを獲得したクラリス・アグベニェヌが五輪翌年の出産を経て、連覇を狙う。「刺激を受けるお母さんたちがたくさんいる。そういう選手を見ていると、ものすごく意欲が湧く」と大坂。今大会は、選手村にオリンピック史上初めて育児室が開設されるなど、育児と競技の両立をサポートする態勢も徐々に進む。「すごく素晴らしいことだし、そういう仲間の一人になれているということは、決して当たり前のことじゃない」と受け止める。

 長女のシャイちゃんは現在、自宅におり、パリに滞在する大坂とは離ればなれ。ただ、それは、「(シャイは)この夏、あちこち出かけすぎたから」という母親らしい気遣いが理由の一つでもある。会えない時間はもちろんさみしいが、逆に言えば、「テニスプレーヤー・大坂なおみ」に集中しやすい環境でもある。「娘と離れた時間も活用したい」と語ったのは、そんな意味だ。

 聖火リレーの最終走者という大役も務めた東京オリンピックでは、シングルス3回戦で敗退。それでも、オリンピックという大会に悪い印象はない。「(団体で戦う女子テニスの国別対抗戦の)ビリー・ジーン・キング・カップ(男子のデビスカップに相当)はすごく楽しかったし、オリンピックはその延長みたいな感じ。ロッカールームでは国旗をまとっている人もいて、自分の国を代表してやっている。チームジャパンの精神みたいなものを感じる」

 抽選の結果、シングルス1回戦の相手は四大大会優勝3度の36歳、アンゲリク・ケルバー(ドイツ)に決まった。現在の世界ランキングは大坂の102位に対し、ケルバーは217位だ。「今はリラックスしているけど、試合が始まれば、真剣になる。本当にメダルが欲しいし、確実にチャンスはある気がする」。1歳の誕生日を迎えたばかりのまな娘へ、花の都から最高のプレゼントを届けたいところだ。(デジタル編集部 深井千弘)

 パリオリンピックを巡る様々な話題を、ユニークな視点で随時お届けするコーナーです。

ふかい・ゆきひろ 1977年生まれ。2000年に入社し、地方支局や運動部などを経て、2022年からデジタル編集部。オリンピックの取材は3年前の東京大会に続いて2度目。好きなフランス映画は「最強のふたり」。

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