奈良公園のシカ守れ、ＤＪポリスが英語や中国語も交え呼びかけ…何者かが蹴る動画の拡散で出動要請

外国人観光客らに英語などで「奈良のシカを大切に」と呼びかけるＤＪポリス（奈良公園で）

　奈良県警奈良署の「ＤＪポリス」らが２５日、奈良市の奈良公園で、一帯に生息する「奈良のシカ」に危害を加えないよう、観光客に英語や中国語で注意を呼びかけた。

　奈良のシカは国の天然記念物に指定され、傷つけるなどした場合、文化財保護法違反で罰せられることもある。今月、インターネット上では、奈良公園で何者かが鹿を蹴る様子の動画が投稿、拡散。県警や一般財団法人「奈良の鹿愛護会」に対策してほしいといった意見や要望がそれぞれ３０～４０件寄せられたという。

　この影響を受け、ＤＪポリスらは公園周辺で、英語や中国語、日本語を交え、「奈良のシカを傷つけた場合、法律で罰せられる可能性もある。シカを大切にしましょう」と呼びかけた。

　旅行中のカナダ人の会社員マシュー・リーさん（２６）は「鹿との触れあいが場合によっては法律違反になるのは知らなかったので、気をつけたい」と話していた。

　奈良署の中井一成刑事官は「夏休みで旅行者が増える。効果的な防犯指導を続けていきたい」と語った。