スケートボード・吉沢恋はこんな人…学校が大好きな中学生「シンデレラガール」

　パリオリンピックのスケートボード・ストリート女子に出場する、吉沢 恋 (ここ)（１４）。オリンピックへの出場選手を決める五輪予選シリーズで抜群の安定感で台頭してきた「シンデレラガール」だ。彼女の経歴を紹介する。

　相模原市の公立中学に通う。スケートボードを始めたのは７歳のころ。近所にある相模原市中央区の小山公園で兄がスケートボードを始めたのをきっかけに自分も取り組んだ。

　２０２１年の東京五輪で金メダルを獲得した西谷椛（サンリオ）が、「ビッグスピン・フロントサイド・ボードスライド」という技で金メダルを獲得したのを見て、自身が公園で完成させていた技と同じだったことから大会への出場を始める。ちなみに、家庭の方針で中学生になるまでスマートフォンを持たせてもらえず、「スケートボードの選手がＳＮＳで交流していることを知らなかった」。そのため、「ビッグスピン」が女子では最高難度の技の一つだということを知らず、東京五輪を見て自身の実力について初めて自覚した。

　２０２３年６月には五輪予選シリーズのローマ大会で頭を強く打ち、硬膜外血腫で１週間の入院生活を余儀なくされ、医師からは「心のケアが必要になるかも」と心配されたことも。だが「頭を打った時の記憶が飛んでいて怖さはなかった」と語る強心臓の持ち主だ。

　昨年末のスケートボード・ストリート世界選手権では５位だったが、徐々に世界ランキングをあげ、代表を最終決定する五輪予選シリーズの上海大会で３位、ブダペスト大会で優勝し、世界ランキング１位でオリンピックに臨む。

　子どものころはトランポリンを習っていた。初見で名前の「恋」を「ここと読む人はいない」という。一人称は「ココ」。学校が大好き。パリオリンピック前に髪の毛を明るく染めた。