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TGVで設備破壊で鉄道混乱、モンパルナス駅ではバカンスシーズンならではの風景も

読売新聞 / 2024年7月26日 23時46分

 フランス国鉄の高速鉄道TGVで設備破壊などの妨害行為があった26日、パリ南部の主要駅、モンパルナス駅では、足止めを食らった利用客らがコンコースにあふれ、大混乱となった。運行ダイヤが大きく乱れる中、駅員やパリオリンピックのための配置されていた案内係は、乗客らの対応に追われた。(デジタル編集部 深井千弘)

 モンパルナス駅のコンコースでは、スーツケースを手にした大勢の利用客らが運行情報を表示する電光掲示板の前でくぎ付けとなった。「出発予定」の画面には、「運休」や「遅れ」と表示された列車がずらり。南太平洋のフランス領ニューカレドニアでのバカンスから帰国し、26日午前7時頃にパリの空港に到着したという電子技師フランク・アローさん(47)は「とんだ長いバカンスになってしまった」とため息をついた。TGVに乗るモンパルナス駅へ移動してきたものの、正午過ぎの定刻を過ぎても出発のめどは立たず、フランス中部シャテルローの自宅へ帰る見通しが立たない。傍らで疲れ切った様子を見せる娘を横目に、「今夜のうちに帰れるといいんだけど」と視線を落とした。

 ターミナル駅のモンパルナス駅には、改札の外にカフェやレストランも並ぶが、運行再開を待つ乗客らでどこも満席となり、行き場を失った利用客らはそのまま通路に座り込んだ。スイスから訪れた大学教授ピーター・ラーソンさん(51)は、スーツケースをいす代わりに、売店で買った弁当を食べて時間を過ごした。オランダ・アムステルダムで行われた国際会議を終えた後、フランス西部カンペールで妻と休暇を過ごすため、朝5時起きでパリへ移動してきたというが、妨害行為のニュースを移動中の列車内で知り、予想通りの足止めに苦笑い。「ある意味で、すごく運がいいのかもしれない。きょうは長くなるよ」と自嘲気味に語った。

 ただ、大幅な遅れを伴いながらも運行される列車もあり、見通しが立っていなかった列車の出発時刻が電光掲示板に表示されると、乗客らは手をたたいて歓声を上げ、一斉にホームへ向かった。

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