セーヌ川でのパリ五輪開会式、遊歩道の立ち見観覧ゾーンに人垣…ビール片手に祭典待つ

無料の立ち見観覧ゾーンにできた人垣（２６日午後６時４７分）

　各国・地域の選手がセーヌ川を船でパレードする２６日のパリオリンピックの開会式では、川岸に近い有料席のほか、さらに数メートル川から離れた遊歩道に立ち見観覧ゾーンも設けられ、無料ゾーンでは、より良い観覧場所を確保しようとする人たちが人垣を作った。

　立ち見ゾーンの最前列近くで開幕を待ったパリ市の高校生アンセルム・マンジュさん（１６）は開会式スタートの約３時間前に到着。本を読みながら待ち続け、「ずっとここにいるから足が痛い」と苦笑いした。「でも、パリでのオリンピックなんて、ずっとなかった。すごいことだからね」と一緒に来た家族と顔を見合わせ、気を取り直した。

　友達２人と連れ立って訪れたパリ在住のジャンバティスト・ヴァレさんは２時間前に着き、遊歩道に立つ並木の間からセーヌ川をのぞけるポジションを確保。開幕までの待ち時間も「これがあるから大丈夫」とビールのカップを持ち上げて、にっこり笑った。（デジタル編集部　深井千弘）