ＴＧＶ破壊行為受け、フランス国鉄が監視に１０００人・無人機５０機投入へ…全面復旧は２９日以降

２６日、フランス北部クロワジルの損壊された鉄道設備付近で、作業するフランス国鉄の職員ら＝ロイター

　【パリ＝梁田真樹子】フランスの高速鉄道ＴＧＶへの破壊行為を受け、仏国鉄は２６日、安全管理のための監視を全国で強化する方針を発表した。維持管理の担当職員１０００人を鉄道設備の監視に充てるほか、無人機約５０機を投入する。

　破壊行為は２６日未明、パリと大西洋側、北部、東部をそれぞれ結ぶ３路線で発生し、線路横のケーブルが切断されたり、放火されたりする被害があった。パリ検察当局は組織犯罪の容疑で捜査している。

　仏国鉄は、パリ五輪の選手や関係者が２７日に利用する便は運行が確保されたと説明している。ただ、鉄道網の全面的な復旧は２９日以降になるとの見通しを示した。

　パリ市内の地下鉄など公共交通網の運行を管理するパリ交通公団も２６日、警備を強化する方針を示した。