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巨人の4番は選手の模範…阿部監督の岡本和真への信頼揺るがず「志が高くなったように見える」

読売新聞 / 2024年7月28日 12時0分

「4番は何でもできなきゃいけない」と語る阿部監督(中央)=稲垣政則撮影

[新風]巨人・阿部慎之助監督

 巨人の阿部監督が開幕前、4番の岡本和について語った言葉が耳に残っている。「調子を落とす時期は、絶対にある。打てなくなった時、どう振る舞うかが大事なんだよね」。現役時代、同じように重責を担った経験に基づく持論だ。

 岡本和は昨季、6季連続の30本塁打以上、そして自己最多の41本塁打をマーク。伝統球団の4番にかかる期待を背負い、大きな重圧とも向き合いながら、好成績を残し続けてきた。

 しかし今季の前半戦、主砲は打撃不振に陥った。好機での凡退も目立った6月下旬、指揮官は「和真は動かせない」との思いも抱きながら、一度だけ4番交代の可能性を報道陣にほのめかしたことがある。それほど本来の状態ではなかった岡本和本人と、チームにとっての最善策を探った。一晩、自問自答し、4番は代えないとの結論に達した。

 熟慮の末の決断には、打席での結果以外の要素も大きく影響したに違いない。例えば、凡打の時でも見せる一塁への全力疾走。監督は「すごく変わったなと思うし、志が高くなったように見える」と内面の成長を感じ取る。打てなくても下を向かず、懸命に仲間へ声援を送る姿もある。

 攻守の切り替えの重要性を理解して実践する姿もまた、頼もしく映っている。打撃が不調の時に複数ポジションを任せても、一、三塁の守りは堅く、左翼もそつなくこなす。「キビキビと動いて、『僕、守備は調子いいんで』と冗談も言えるようになってきた」

 阿部監督は「4番は、何でもできなきゃいけない」と言う。バント、進塁打、エンドラン――。必要とあらば、あらゆる作戦を遂行できる能力を備えるのはもちろん、グラウンド外の言動でも他の選手の模範であってほしいとの思いがある。

 その意味で、今季の岡本和には「言うことがない」そうだ。もがき苦しみながら、前半戦終了時点でリーグ1位の54打点を積み上げ、同2位の16本塁打を放った。「自分自身との闘い。悔いの残らないシーズンにしてほしい」と阿部監督。風格を増した4番を信じ、頂点をかけた後半戦に挑む。(平山一有)

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