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初めて男女同数の出場枠設定、貧困層の雇用創出に資源リサイクル促進…社会変革にも挑戦するパリ五輪

読売新聞 / 2024年7月27日 13時10分

開会式でセーヌ川を進む船上で披露されるパフォーマンス(26日、パリで)=代表撮影

 セーヌ川の水上パレードに沸いた開会式が終わり、国際オリンピック委員会(IOC)が「新時代の五輪」とうたう3度目のパリ大会がいよいよ始まった。

 ジェンダー平等を推進し、初めて男女同数の出場枠を設定。市街を舞台にした新種目ブレイキンなどのアーバン(都市型)スポーツが新風を吹かせる。貧困層の雇用創出や資源リサイクル促進など、五輪開催を通じ、社会をよりよく変革するという挑戦も注目される。

 一方で「戦時下の五輪」の十字架を背負った大会でもある。ウクライナ侵略を続けるロシアと同盟国のベラルーシからは、一部の選手が個人資格で出場。ウクライナからは選手約140人が参加する。その一人、ローイング女子のアナスタシア・コジェンコワ選手は「祖国が爆撃下にあるのを見るのはつらい。五輪という『物語』は平和なものであってほしい」と訴える。

 五輪の理念とかけ離れた緊迫感の中で、開会式には約4万5000人の警備が動員された。直前に起きた高速鉄道網の破壊活動で緊張はさらに高まり、首都パリは厳戒態勢の様相だ。

 テロの危険と隣り合わせの祭典を、近代五輪を創始したフランス出身のピエール・ド・クーベルタンはどんな目で見つめるだろう。世界をスポーツで一つにするという男爵の夢は、いまだ途上にある。(佐野司)

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