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柔道の世界ランキング、日本選手の1位はゼロ…阿部詩は9位

読売新聞 / 2024年7月27日 17時38分

 柔道の世界ランキング(2024年6月23日現在)には、男女14階級を通じて日本選手の1位はいない。最高位は、いずれもパリオリンピック代表選手で、男子が73キロ級の橋本壮市(パーク24)の2位、女子は48キロ級の角田夏実(SBC湘南美容クリニック)の4位。「柔道ニッポン」としてはいささか寂しい。しかし、その裏には全日本柔道連盟のメダル戦略が隠れている。(デジタル編集部)

 現在の世界ランキングはポイント制で、オリンピックで優勝すると2200点、世界選手権は2000点など、国際大会の成績により獲得できる。直近の1年間は、このポイントが最大6大会についてそのまま加点される。その前の1年間はその半分がポイントとなり、2年たつとカウントされなくなる。つまり、世界ランキングでは、1年以内の国際大会で上位の成績を収めた選手が優位に立つ。

 これに対し、全日本柔道連盟が最も早くパリ五輪代表内定を発表したのは、本番1年1か月前の2023年6月29日。女子で48キロ級の角田、52キロ級の阿部詩(パーク24)、70キロ級の新添左季(自衛隊)、男子66キロ級の阿部一二三(パーク24)の4人だ。直前の「世界選手権での優勝者」「各階級2番手との明確な差がある選手」を基準にしたという。

 異例の早期代表内定について、金野潤強化委員長は、「過去の(オリンピックの)早期代表内定選手の結果を研究した結果、非常にポジティブな内容だった」と、理由を説明した。男子の鈴木桂治監督は「この1年間で海外勢の対策のさらに上を行く技術、戦術をつくり上げていくことが大事」と見解を述べ、女子の増地克之監督は「間隔を空けて試合に臨めるので、けがのリスクも下がる」と早期内定のメリットを強調した。

 日本代表に内定してしまえば、出場枠を確保している限りは、しゃかりきに国際大会で上位を目指す必要がなくなる。その結果、絶対的強さを誇る阿部きょうだいも、一二三が6位、詩が9位にとどまっている。日本代表の世界ランキングがそれほど高くないのは、世界の強豪に手の内を見せることなく強化し、いいコンデションでパリ大会に臨むためなのだ。

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