トランプ氏「彼女は無礼だ」とハリス氏を批判…会談でネタニヤフ氏に「闘いに尽力する」

２６日、米フロリダ州のマール・ア・ラーゴでイスラエルのネタニヤフ首相（右）と会談するトランプ前大統領（左から２人目）＝ＡＰ

　【ワシントン＝田島大志、エルサレム＝金子靖志】米共和党のトランプ前大統領は２６日、米フロリダ州の邸宅で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談した。トランプ氏はパレスチナ自治区ガザでの戦闘などを念頭に、大統領に返り咲けば、中東の安定や反ユダヤ主義との闘いに尽力すると伝えた。

　両者の会談は４年ぶり。ネタニヤフ氏側が１１月の大統領選でのトランプ氏の返り咲きに備え実現を働きかけた。トランプ氏は退任以来、ネタニヤフ氏と距離を置いていたが、関係修復を印象付けた。

　イスラエル主要紙ハアレツによると、トランプ氏は会談で、大統領選で対抗馬として確実視される民主党のカマラ・ハリス副大統領が前日に行われたネタニヤフ氏との会談で、ガザでの民間人の犠牲に懸念を示したことに関し「彼女は無礼だ」と批判した。イスラム主義組織ハマスと戦闘を続けるイスラエルとの連帯を強調した。

　一方、ネタニヤフ氏は会談で、ローマで翌週に予定されるガザ停戦に向けた交渉が調整されていると伝え、イスラエルの代表団を派遣する考えを示した。ハアレツによると、ハマスに対するイスラエルの軍事的圧力が功を奏し、停戦に向けた条件が整いつつあるという。