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黒星発進のバレーボール男子、短期決戦の五輪でカギ握った「初戦の第1セット」…植田辰哉の目

読売新聞 / 2024年7月27日 20時19分

 パリオリンピックのバレーボール男子日本は27日、1次リーグ初戦でドイツと対戦し2-3で敗れた。第1セットを17-25で落とした後、第2、第3セットは奪い逆転。しかし、第4セットを28-30で競り負けてセットカウントで並ばれ、第5セットは12-15だった。

植田辰哉・元男子日本代表監督はこう見た

 五輪は短期決戦で、しかも選手が通常の大会より少ない12人で戦わなければいけないので、初戦の出だしが非常に大切。私が監督だった2008年北京五輪では、五輪の出場権を得るために直前の予選にいったんピークを持って行って、五輪でどうピークを持ってくるかという問題があった。当時、私は「メダルを目指す」と言ってしまい、選手たちに初戦で全力を出すという意識を根付かせられなかった。結果的に、初戦で敗れた後、ずるずると勝てないまま終わってしまった。

 今回の日本は世界ランキング2位で、実力もあり、石川祐希たちも「金メダルを取る」と言い続けている。北京五輪の時とはチーム状況は異なる。今日の試合は本当なら3-0か3-1で勝っておきたかったが、日本の第1セットは選手の表情も硬く、相手に一方的に押し切られるスタートとなった。

 ドイツは世界ランキング11位と格下とはいえ、先月までのネーションズリーグではベテランのエースやセッターを温存していたので、苦戦するのではという印象はあった。今日の試合では、エースが第1セットでサービスエースを2本決めたほか、ブロックもかなり決められており、出だしは完全にドイツにペースを握られた。

 日本は第2セットから第4セット途中まで、日本のやりたいバレーができていた。石川祐希や西田有志がスパイクを決め、高橋藍の強烈なサーブも有効だった。宮浦健人も素晴らしく、山本智大がしっかりレシーブするなど、完璧だったと言っていい。

 第4セットの途中から、ネットタッチなど日本にとってアンラッキーな部分はあったが、第1セットと第5セットは課題が残った。ドイツの選手のデータが少なかったというのもあるかもしれない。

 次の試合まで時間があるので、気持ちを切り替えて、コンディショニングをしっかりしていくことが大事だ。

植田辰哉 (うえだ・たつや)  1992年バルセロナ五輪主将、2008年北京五輪監督、09年~15年:日本バレーボール協会シニアディレクター。現在は大阪商業大学公共学部教授

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