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「こんなに弱いんだ」「病気なければ世界記録出たはず」…苦悩した池江璃花子、夢見たパリに

読売新聞 / 2024年7月27日 19時58分

 パリオリンピックの競泳は27日に競技が始まり、女子100メートルバタフライ予選で、平井瑞希(ATSC・YW)は4組1着の56秒71(全体2位)で、池江璃花子(横浜ゴム)は同組7着の57秒82(全体14位)で、ともに同日夜の準決勝進出を決めた。

 池江は、この場に立つことを夢見てきた。2019年2月、18歳で白血病を公表。退院した同年暮れに目標と定めたのが、パリ五輪だった。2大会ぶりの個人種目となる女子100メートルバタフライに出場し、一つ、願いは実現した。

 リレー要員だった21年の東京五輪は「行けないと思っていた」大会。出場したことを周囲が驚き、女子400メートルメドレーリレーで8位に入ったが「五輪に行けて、この結果でよかったのかな」と、池江自身は複雑な気持ちだった。その後の3年、思うように記録が伸びずに代表落ちも経験した。病気が明らかになる前、東京・淑徳巣鴨高時代に世界記録に近づいた自分との差を感じ、「こんなに弱いんだ」と表情を曇らせた。

 「病気になっていなければ、世界記録は出せていたはず」と思った。快方に向かい、今では明るい表情を見せることが多いが、周囲が知り得ない思いで水泳と向き合ってきた。

 昨年秋、世界のトップ選手がそろう環境に身を置こうと拠点を豪州に移した。「また強くなりたい」。前を向くために踏み出した新たな一歩だった。

 今大会、最初のレースは準決勝に進んだが全体16人中14位。「この観客の声援が久しぶりだった。(自分の泳ぎは)びっくりするぐらいレベルが低かった」。いるべき場所に戻った 安堵 あんどを感じつつ、トップアスリートらしく悔しさをにじませた。(森井智史)

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