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「助けを求める声がした。何もしないわけにはいかない」…車炎上で人命救助の4人に感謝状

読売新聞 / 2024年7月28日 14時13分

感謝状を受け取った4人と、エマニュエルさんの妻(左から2人目)

 青森県三沢市で14日早朝、乗用車が車庫に突っ込み、2人が死亡、1人が重傷を負った事故で、現場で人命救助にあたった4人が、当時の緊迫した様子を語った。

 最初に救助にあたったのは、米空軍の軍人イライジャ・ダニエル・エマニュエルさん(26)。同県おいらせ町の自宅に帰るため、車を運転していたところ、事故現場に遭遇した。

 炎が燃えさかる中、「恐怖はあった」というが、「助けを求める声がした。何もしないわけにはいかない」と、果敢に火柱に飛び込み、車の中から20歳代の日本人男性を救い出した。

 火災現場から安全な場所に男性を運んだのが、近所の契約社員杉本広和さん(68)だ。事故の音で目を覚ますと、自宅から現場の炎や、救助活動をするエマニュエルさんを目にして「とっさに飛び出した」。抱きかかえた男性の体が血でぬれている感覚があったが、「そこからは必死で、どうやって運んだか記憶がない」と振り返る。

 事故現場の近くに暮らす主婦工藤 せんさん(64)と娘の由衣さん(32)は、熱風を頬に受けながら、自宅の駐車場で杉本さんが運んできた男性を介抱した。「足が痛い! 熱い!」と叫ぶ男性に、消火用にくんだバケツの水をかけ、飲み物を飲ませると「少し落ち着いたようだった」と工藤さん。2人は救急車が到着するまで、男性に「今(助けが)来ますからね」と声をかけ続けたという。

 三沢署は19日、4人に対し感謝状を贈呈した。同署の藤田亘署長は「みなさんの勇気ある的確な行動のおかげで、悲惨な状況でも1人の命が救われた」と深く感謝した。杉本さんは「2人が亡くなったのは残念だが、若い命が助かってよかった。元気になってほしい」と話した。

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