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秋田・由利本荘の決壊河川を国交省チームが調査、「既存施設で対応は無理だった」

読売新聞 / 2024年7月28日 17時0分

現地を訪れた調査委のメンバーら(27日、秋田県由利本荘市鮎瀬の石沢川で)

 記録的な大雨で被害が出ている秋田県内では27日、国土交通省の専門家チームが、堤防が決壊した秋田県由利本荘市の2河川で現地調査を行った。近年、河川が増水するケースが続いているとして、専門家らは水防対策を急ぐべきだとした。一方、秋田地方気象台は30日頃にかけて再び警報級の大雨の恐れがあるとして注意を呼びかける。

 調査を行ったのは、松冨英夫・秋田大名誉教授を委員長に、風間聡・東北大教授など河川工学の専門家ら計5人で構成する「子吉川堤防調査委員会」。仮復旧工事が進む子吉川と支流の石沢川を約2時間かけて調査した後、場所を移して意見交換をした。

 意見交換後、風間教授は「ここ10年ぐらい、東西方向に雨雲が延びる状況が増え、東西に流れる子吉川は影響を受けやすくなっている」と分析。その上で「子吉川水系の3か所で過去最高の雨量を記録しており、既存施設で対応するのは無理だったのだろう」と話した。

 松冨委員長も「水防対策は段階的に進めるしかなく、一気に強化はできないが、やれることを積み重ね記録的な水量でもなんとか耐える粘り強い堤防を築く必要がある」と述べた。

 秋田県などによると、堤防が決壊した2河川の仮復旧工事に26日から取り組んでいるといい、早ければ1週間程度で終える予定。県河川砂防課の担当者は「雨で河川の水位が上昇すると、作業を中断しなければいけなくなる。早急に工事を終えたい」と話した。

 同気象台によると、これまでの雨で増水している河川や地盤の緩んでいる地域があるとして、石井浩治・観測予報管理官は「ハザードマップを確認して、災害が想定される地域に住む人は明るいうちに避難してほしい」と呼びかけた。

 一方、湯沢市の土砂崩れで行方不明になった60歳代の男性作業員と、同じく行方不明の大仙市の男性会社員(42)は27日も空などから捜索が行われたが、発見には至らなかった。

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