阿部詩ぼう然のち号泣…きょうだい連覇の夢、兄一二三の初戦前に消滅

　２８日に行われたパリ五輪の柔道女子５２キロ級で、阿部詩（パーク２４）がまさかの２回戦敗退となった。絶対女王がまさかのメダルなし。阿部は敗戦の瞬間、ぼう然とした状態となり、その後泣き崩れた。（デジタル編集部）

　１回戦はカナダの出口ケリーに貫録の一本勝ちをした阿部。２回戦は世界ランキング１位のディヨラ・ケルディヨロワ（ウズベキスタン）。序盤は互いに指導を受ける、様子見の展開の中、阿部が先に仕掛けた。開始２分１４秒で得意の内股で技ありを奪い、優位に試合を進めたはずだった。

　ただ、そこで落とし穴が待っていた。開始３分４秒、相手の谷落としに背中から畳に落ちると、主審の右手がまっすぐと上に上がった。前回東京五輪以降、無敗（棄権による不戦敗を除く）を誇った絶対女王がまさかの一本負け。信じられないというように口を開けた後、号泣した。

　史上初のきょうだいでの同日連覇を狙った詩。兄の一二三が畳に登場する前に、兄と妹の夢が消滅した。