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「プレッシャーに負けた」「私はすごく弱いんだな」…阿部詩が敗退から4時間後に気丈に語る

読売新聞 / 2024年7月28日 23時1分

柔道女子52キロ級の2回戦で、ウズベキスタン選手に一本負けした阿部詩(下)(28日)=関口寛人撮影

 28日に行われたパリオリンピック柔道女子52キロ級で2回戦敗退した阿部詩(パーク24)が報道陣の取材に応じ、「本当に悔しいという一言。オリンピックという舞台で勝ちきれなかった私はすごく弱いんだなという気持ち」と涙ながらに語った。(デジタル編集部 深井千弘)

 まさかの敗戦から4時間。ショックのあまり、試合直後のインタビューを見送っていた阿部詩が、泣きはらした顔で姿を現した。初戦は一本勝ちを収め、迎えたディヨラ・ケルディヨロワ(ウズベキスタン)との2回戦。先に内股で技ありを取ったものの、「(合わせ技で一本にするために)もう1個、取らないと」とポイントを取り急いでいたという。一瞬の隙を突かれ、逆に谷落としを決められ、背中が畳に付いた。「相手の技が本当にうまく、自分も対応しきれない形で投げられた」と完敗を認めた。

 世界ランキングは自身の9位に対し、ケルディヨロワが1位。「すごく強くて、最近の試合でも勢いが良く、投げ勘もあって、警戒はしていた」。大会前の稽古でももちろん対策は練ってきたが、「相手がそれを上回ってきた」。

 敗戦の瞬間はしばらくその場を動けなかった。「何も考えられず、『負けた』というのが頭にあった」。畳を下りると、コーチの胸を借り、ただただ泣き続けた。「このオリンピックという大会に、本当にいろんな思いを持って、全てをかけて、この一日のためにやってきた。負けた瞬間は冷静に自分を保つことができなかった」

 3年前の東京大会に続く2度目のオリンピック。世界選手権などの国際大会でも圧倒的な結果を残してきた五輪女王だったが、世界が注目する特別な舞台に、平常心を維持することは出来なかった。「やっぱり、普段の試合とは違う緊張感だったり、絶対に勝ちにいかないといけないという……」。そこまで言って、声を詰まらせた。こみ上げるものを必死に抑えながら、「……気持ちがすごく強くて、そのプレッシャーに負けてしまった」と言葉を継いだ。

 兄・一二三との兄妹での五輪連覇の夢は断たれたが、兄の連覇は28日夕方(日本時間28日深夜)以降の試合にかかっている。兄の応援に気持ちを切り替えつつ、「またしっかり落ち着いて、自分自身を振り返ってみたい」と気丈に語った。

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