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2連覇の夢断たれた阿部詩、昨秋から腰痛に苦しむ…「この舞台で金メダル取れる強さ身につけたい」

読売新聞 / 2024年7月29日 0時42分

柔道女子52キロ級2回戦で敗れ、平野幸秀コーチ(左)に支えられる阿部詩選手(28日、パリで)=関口寛人撮影

 パリ五輪の柔道は28日、男女各1階級が行われ、連覇を狙う男子66キロ級の阿部一二三(パーク24)は決勝に進んだ。妹で同じく連覇を狙った女子52キロ級の阿部詩(パーク24)は2回戦でディヨラ・ケルディヨロワ(ウズベキスタン)に一本負けし、敗退した。

 兄との五輪連覇を目指した女子52キロ級の阿部詩が、痛恨の一本負けを喫した。泣きはらした顔で、「悔しいという一言と、五輪で勝ちきれなかった私自身が、すごく弱いんだなという気持ちです」と振り絞った。

 1回戦を快勝し、迎えた2回戦。技ありを奪い、有利に進めていた3分過ぎだった。投げを仕掛けようとした瞬間、懐に飛び込まれて谷落とし。背中から畳に沈み、主審の右手が上がった。リードしながらも、組み手のうまい相手に手を焼き、「もう1個(技ありを)と、取り急いでいた部分があった。相手の技が本当にうまくて対応しきれなかった」と結果を受け入れた。全日本女子の増地克之監督は「あの一瞬だけ。相手にチャンスを与えてしまった」と悔やんだ。

 対戦相手のケルディヨロワは、世界ランキング1位の強豪。今年来日して全日本合宿に参加した際には、詩からの乱取りの誘いを断っていた。手の内を隠していたのだろう。詩自身も「最近の試合でも勢いが良くて警戒はしていた。それを相手が上まわってきた感じ」と、相手の執念の攻撃を振り返った。

 東京五輪後、国際大会は負けなしだったが、不安はあった。昨秋から腰痛に苦しみ、「あまり良くない状況の中で、どう勝ち切るか」と、体と相談しながら稽古に励んできた。

 敗戦後は力が抜け、ふらふらと畳を降り、叫ぶような大声で泣き続けた。悔しさの中で改めて感じたのは、五輪の難しさ。「この舞台で金メダル取れるような強さを身につけたい」。阿部詩が再び立ち上がり、畳に上がる姿を誰もが待ち望んでいる。(小高広樹)

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